アジアへ発信

テーマ:曳山・歌舞伎
昨日は、曳山博物館にて、ひっそりとすごい事業がございました。その名も「無形文化遺産保護パートナーシッププログラム」。名称聞いただけでは何じゃそら?でしょうね。中日新聞と京都新聞は取材に来られたようでしたが、地元夕刊紙は...。

文化庁および国立博物館を運営する国立文化財機構の主催で、アジア太平洋地域のユネスコ加盟国から15名の行政官、専門家を日本に招聘し、各国の無形文化遺産の保護やネットワーク作りに貢献しようという事業なのですが、東京や大阪での研修の後、最後の場所に長浜が選ばれたのです。

午前中は、N前曳山博物館館長やS初代伝承委員長によって長浜曳山祭の保護や継承に関わる取組についての発表。司会進行は英語で、同時通訳のブースも設けられ、完全に国際フォーラムという風情。
高橋曳山文化協会理事長挨拶
映像も使っての説明
かなり詳細にわたって祭の概要を説明されたので、ひょっとしたら退屈だったかもと心配したのですが、発表後の質問を聞いて吃驚。例えば、借り役者として町の外部から祭に参加した子どもはその後曳山祭にどのように関わっていくのか、後継者育成の方法や頻度、祭の予算と助成金規模など。

それもそのはず、参加者は、ブータン・カンボジア・中国・インドネシア・韓国・モルディブ・モンゴル・ベトナム・ミャンマー・ネパール・フィリピン・サモア・スリランカ・タイ・ウズベキスタンの文化関係省庁および博物館などに勤務し、将来国の文化行政を担うべく嘱望された精鋭揃い。

この後、囃子保存会や三役修業塾による実演や、三味線・太鼓・笛に触れる体験、さらに曳山博物館内の見学。
囃子保存会の子ども達の演奏
三役修業塾生の実演
展示曳山の見学
曳山修理ドックの見学

さらに昼食をはさんで、曳山山蔵・稽古場の見学、大通寺見学、町並み散策を経て、最後は曳山博物館喫茶ルームでの交流会。各国の民謡の披露もあって、大盛り上がり。
壽山山蔵の見学
豆腐はアジア共通の味だ
交流会は半強制のど自慢大会

ウズベキスタンの若者と横笛談義で盛り上がり自国に招待されるS君、昔取った杵柄でインドネシア人女性と現地語で談笑するT直前伝承委員長、得意の英語で今回のフォーラムを中心になって取り仕切った曳山博物館のO君。色々な出会いがあり、かつ曳山祭をアジアに向けて発信ができた実に有意義な事業でした。

ネパールの女性から送られた民族帽をかぶりバスを見送るT囃子保存会会長。

この姿がすべてを物語っていると思います。曳山博物館、伝承委員会、囃子保存会、協力山組他、関係者の皆さん、大変お疲れ様でした。

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