飛騨高山まつりの森

テーマ:旅日記
(じんとにっく臨時休刊につき1週間前に書いた録字放送を公開しております。再放送ではありません)

9月13,14日の両日に亘りまして、同業者組合の旅行で、高山・奥飛騨へ行って参りました。なんかしょっちゅう旅行行ってるな、と思われるでしょうけど、4年ぶりなんですよ、この組合旅行は。昔は年に2回も行っていたそうで、メンバーもほぼ半減し8人。隔世の感がございます。

さて、高山といえば高山祭、高山祭といえば屋台会館、なのですが、今回は私のリクエストで、「飛騨高山まつりの森ミュージアム」を目的地の一つに加えていただきました。ここも高山祭をテーマにしているのですが、屋台会館と異なり、ここに展示されている屋台は平成になってから作られたものばかり。

実は3年前の平成18年1月に、曳山文化協会の伝承委員会が主催した「市民曳山まつり講座」で、「平成職人の挑戦」というDVDの上映と、その映画の製作チーフプロデューサーである益田祐美子さんの講演会を実施いたしました。

その映画とは、まさにこのまつりの森に展示されてある屋台が、全国各地の平成職人の最高の技術を結集して建造された過程を取材したドキュメンタリードラマだったのです。しかも、驚くべきことにその資金は、平成の大旦那と呼ばれた同地出身の中田金太氏(故人)がすべて拠出されたものでありました。

さて、同施設は高山市街地からやや離れた小高い山の上にありまして、山をくりぬいた地中博物館になっております。入口を入って、
トンネルのようなところを
抜けていきます。ここには、直系2~3mもある大きな太鼓が並べられており、入館者が素手で思い切り叩いて日頃の鬱憤を晴らすことも可能になっております。ハンズオンというやつですね。

そして、中の巨大なドームはほの暗く、そこには8台の屋台が巧みな照明効果を駆使して配置されており、さながら小宇宙空間の趣です。

各屋台では、時間差でからくりの上演が仕組まれておりましたが、時間の関係で一屋台だけ見ることができました。もう一度来て、一つ一つをじっくり楽しみたい、そんな気がする博物館です。屋台会館を「本物の屋台の静態展示」とするなら、こちらは「祭を再現する動態展示」ということでしょうか。

さて、同行した同業者達は普段は「長浜の曳山まつりなんか街の中の人だけのもんやがな」という顔をしておりましたのに、説明員さんの「高山祭は京都祇園祭、秩父夜祭と並んで日本三大曳山祭として...」という紹介に対して、むきになって「長浜の方が立派やろが~」といちゃもんをつけているのを見て、何だか嬉しくなりました。

この「まつりの森」、高山祭の屋台組(いわゆる山組)の人たちからは「祭の心がこもっていない」と評判はあまり芳しくないという噂も耳にいたしますが、少なくとも飛騨の匠を始めとする伝統技術の継承に果たした役割は計り知れないほど大きいと思われます。

中田金太さんのような大パトロンはなかなか期待できそうもありませんが、「平成の曳山」建造は長浜でもトライしてみたい夢ですね。







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