エコナ撤収!
テーマ:油甚本店
2009/09/18 09:01
この油については、いつか書かなければならないと思っていましたが、出荷停止が先になってしまって、良かったのか悪かったのか....。
花王のエコナ
報道によれば、「出荷停止の理由は、同製品に含まれるグリシドール脂肪酸エステルが、体内で分解されると発がん性物質のグリシドールになる可能性があるということで、同社の分析によると、エコナにはグリシドール脂肪酸エステルが一般的な食用油の10~182倍含まれていた。」とのことであります。
この成分については私自身不案内でしたが、そもそもエコナはその成分の80%以上が「ジアシルグリセロール」と呼ばれる、通常の油脂と「似て非なるもの」で、欧米では これの多量摂取は発がん性の危険があるという報告が幾つも発表されているそうです。
通常の食用油に含まれるのは「トリアシルグリセロール」で、「トリ」は「3」、「アシル」は「脂肪酸」、「グリセロール」は「グリセリン」で、左下図の様に、3本の脂肪酸(横白棒)とグリセリン(縦黒棒)がくっついたものです。
トリ(3)ジ(2)
一方、エコナの「ジアシルグリセロール」は、脂肪酸が2本(ジ)しかなく、通常の油脂と見た目も働きも似てはいるのですが、体内に入ると腸管から吸収されにくく、そのまま排出されるため→「体脂肪が減る」というからくりです。
さて、この「ジアシルグリセロール」は実は乳化剤、可塑剤、増粘安定剤などに使われる食品添加物なのですが、常識的な使用料を守っていれば安全とはいえ、厚生労働省が「エコナ」をわざわざ「トクホ(特定保健用食品)」として薦めているのも腑に落ちませんよね。
民主党政権に変わった途端に出てきたことで政治的な意味合いもあるのかとまで疑いたくもなりますが、いずれにせよ、人工的な似非油脂よりも、胡麻油やオリーブ油のように何千年にも亘って使用されてきて、副作用の報告もない自然な食用油を適量摂取することが一番健康のためなのではないでしょうか?
(追記)
花王は「商品の安全性に問題はないが、不安を感じる方がいるため、安心して食べてもらえるようにするまで出荷を止めることにする。同成分(グリシドール脂肪酸エステル)の含有量を大幅に減らし、来年2月にも再び販売する 」と言っているそうです。だれが買おう?
花王のエコナ
報道によれば、「出荷停止の理由は、同製品に含まれるグリシドール脂肪酸エステルが、体内で分解されると発がん性物質のグリシドールになる可能性があるということで、同社の分析によると、エコナにはグリシドール脂肪酸エステルが一般的な食用油の10~182倍含まれていた。」とのことであります。
この成分については私自身不案内でしたが、そもそもエコナはその成分の80%以上が「ジアシルグリセロール」と呼ばれる、通常の油脂と「似て非なるもの」で、欧米では これの多量摂取は発がん性の危険があるという報告が幾つも発表されているそうです。
通常の食用油に含まれるのは「トリアシルグリセロール」で、「トリ」は「3」、「アシル」は「脂肪酸」、「グリセロール」は「グリセリン」で、左下図の様に、3本の脂肪酸(横白棒)とグリセリン(縦黒棒)がくっついたものです。
トリ(3)ジ(2)
一方、エコナの「ジアシルグリセロール」は、脂肪酸が2本(ジ)しかなく、通常の油脂と見た目も働きも似てはいるのですが、体内に入ると腸管から吸収されにくく、そのまま排出されるため→「体脂肪が減る」というからくりです。
さて、この「ジアシルグリセロール」は実は乳化剤、可塑剤、増粘安定剤などに使われる食品添加物なのですが、常識的な使用料を守っていれば安全とはいえ、厚生労働省が「エコナ」をわざわざ「トクホ(特定保健用食品)」として薦めているのも腑に落ちませんよね。
民主党政権に変わった途端に出てきたことで政治的な意味合いもあるのかとまで疑いたくもなりますが、いずれにせよ、人工的な似非油脂よりも、胡麻油やオリーブ油のように何千年にも亘って使用されてきて、副作用の報告もない自然な食用油を適量摂取することが一番健康のためなのではないでしょうか?
(追記)
花王は「商品の安全性に問題はないが、不安を感じる方がいるため、安心して食べてもらえるようにするまで出荷を止めることにする。同成分(グリシドール脂肪酸エステル)の含有量を大幅に減らし、来年2月にも再び販売する 」と言っているそうです。だれが買おう?