夏というかんじ

テーマ:言葉・漢字
長い長~い梅雨もようやく明けたようで、やっとこさ「夏」という感じでございます。

ところで、「夏」という漢字は、一体どのあたりが「夏」という感じなんだ?という疑問が湧いてまいりました。夏よ、お前はどうして夏なんだ?と...。

まず「夏」という字の部首は「夊(すいにょう)」だそうでして、「夏」の下の部分です。足をひきずるさまを描いた象形文字で、「足が進まない」という意味なんだそうです。「憂」(心配で足が進まない)や「愛」(胸がいっぱいで足が進まない)などの下部にも含まれますね。

「夏」の上の部分は、「頭上に大きな飾りをつけた大きな面」を表しており、これをかぶり足をずらせて舞う人を描いた象形文字が「夏」だということなんだそうです。仮面をつけるシャーマン(巫女)の姿であるといいますから、なかなか呪術的な文字であります。

「大きな覆いで下の物をカバーする」という意も含み、これが転じて「大きい」の意味となり「大民族」を、さらには「草木が盛んに茂って大地をおおう季節」をあらわすようになった、といういささか長いプロセスを経まして、現今の「夏」の意味に到達いたします。

昔の映画「敦煌」に渡瀬恒彦が率いる西夏という国が出て参りました。やがて敦煌はこの西夏に滅ぼされるわけですが、西夏文字などが出てきて印象的だったのを覚えております。この西夏の「夏」は、まさに「大民族」という意味だったのですね。

さて、「夏」といえば盆踊り。仮面こそかぶりはせねど、足をひきずって踊る様は、まさに「夏」の字そのものではありませんか。盆踊りで「夏」という漢字を実感してみるのもいいかもしれませんね。

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