垂井中町のこだわり

テーマ:曳山・歌舞伎
私が今、お世話になっている垂井中町紫雲閣さん。つい「なかまち」と言ってしまうんですが、「なかちょう」だそうです。こういう間違いって外部の者は鈍感なんですが、当事者にとっては結構気になるものです。長浜でも「祝町」のことを「いわいまち」と呼ばれる方が時々ございますが、何となく奇異な感じがいたします。

さて、その中町の稽古舞台です。

何と、稽古舞台の欄干や柱に飾り金具が施されております。この部分をそのまま、曳山の方へ移す、なんてことはありませんで、これは稽古専用です。何かとっても贅沢です。凝り性の方が居たんでしょうね、きっと。

それともう一つ驚いたのがこちらの小道具です。

忠信が主君義経から賜った「鎧(よろい)」なんですが、これは既製品ではありません。この町の青年(長浜でいう若衆)が精魂込めて作り上げた逸品です。厚紙を2枚張り合わせて、それに彩色を施し、赤い紐は町内にあるお店の品物を全部買い占めても足らなくて大垣まで足を延ばして調達したとのことです。

現在は歴史ブームで、こうした鎧や兜の紙細工が販売されているようで、その下絵を拡大コピーし、採寸し、それを設計図として10日以上かけて、ようやく完成にこぎつけた模様です。長浜でも小道具に凝る連中が居りますが、ここまで精巧な手作り品にはなかなかお目にかかれません。

そして、彼らがオリジナルで揃えたT シャツやトレーナーもなかなか悪くないセンスです。あまり邪道にばかり走るのは感心できませんが、こういうものを作って内部の結束を固めたり、ひいては曳山グッズとして販売できるようになれば、それは決して悪いことではないように私は思います。

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