うみのこと

テーマ:よもやま話
7/11のゆうこりんさんのブログに触発され、私も水上勉さんの「湖の琴」読ませていただきました。

私は昔からあまり小説は読みません。実用書ばかり読んでいるので考え方も現実的なのか、あるいはロマンティストでないから小説を読まないのかもしれませんね。

話の筋を話してしまうと、これから読もうと思っている人に失礼ですので申し上げませんが、作中の悲劇のヒロインもロマンと現実的打算の狭間でもがき苦しむという感じですね。しかし彼女は結局だれも愛してなかったのではないかという印象が残りました。

渡岸寺の観音さんがある人物を魅了して物語の展開に大きな役割を果たします。井上靖さんもそうですが、水上勉さん自身が観音さんに魅せられたんでしょうね。いろいろな人の話を聞くにつけ、もしかしてあの観音さんは湖北の中で「最も人を引きつけるもの」かもしれないと思います。

ゆうこりんさん所の山路さんは実名で出てくるのに、「想古亭源内」さんは「源八」さんになっております。「源八」の主人が小説の登場人物として役割を果たしているので仮名になっているのでしょうか。実は私の父の母の母、つまり曾祖母が「源内」の出でありまして、何となく不思議な感じがいたします。

「水上勉」は本名が「みずかみ」でペンネームが「みなかみ」、「湖の琴」は「みずうみのこと」ではなく「うみのこと」と読むようです。「生みの事」をヒロインは胸に秘しながら、恋人はそれを知らずに悲しい最期を迎えます。おっと口が滑りすぎたでしょうか。ぜひ皆さんもご一読ください。

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