抗争マンション

テーマ:まちづくり
少し前に、プロクルーさんが、駅近、街近のシックなマンションに引越しされたそうであります。マンションといえば、駅前通りに建った分譲マンション、あと6~7室売れ残っているようでありまして、今購入すると500万円値引きされる、と実際に業者に話を聞いた知人が申しておりました。

私は近年の相次ぐマンション建設に危機感を抱いてきました。景観上の理由が最も大きいのですが、それ以外にも将来管理が一体どうなるのだろうか、という不安がぬぐいきれないのです。

新しい間は問題は生じないであろうし、住民も眺望のよさに満足しながら生活できるでしょう。しかし建物が老朽化してきた時、巨額な修繕資金や数多くの世帯の合意形成はどのようになされるのでしょうか?いや、古くなるまでに売却すればいい、と高を括っている人もいるかもしれませんが、希望価格で売れる保証はないし、問題自体の解決にはなりません。

長浜に建設されている15階程度のマンションは高層マンションと呼ぶようですが、(1)都会などでは20階以上のいわゆる超高層マンションも漸増しており、こうした問題が顕在化し始めている(2)最近の金融危機で超高層を売りに出す人が増え始めている、という新聞記事を見かけました。

「住民の合意形成をしっかりと行なっていかないと、マンションはスラム化する」、このことを「スクラムかスラムか」と表現しておりました。さらにそうしたマンションを販売したり管理している業者自体が「いずれ破綻する物件も出てくるだろうが、建物も世帯数も大きすぎる。超高層の未来を語ることは業界のタブーだ」と言っているようです。

私は賃貸はともかく、今分譲マンションを買う人の気持が知れません。「景色のいいところに住みたい」「近所付き合いがわずらわしくなくてよい」「住みたくなくなったら売ればいい」。そんな気持で購入しても、老朽化したり、スラム化してどうしようもなくなった時、その修繕費や処分費は一体だれが負担するのか?住人以外の市民も巻き込まれる「抗争マンション」とならないことを、ひたすら願うばかりです。


(追記)奇しくも大津の環商事というマンション建設・分譲業者が破産いたしました。業者が破産すると住人はどういう影響を受けるのか詳しいことはよくわかりませんが、今後こうした事態が増える事はどうも確実な様相です。





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