中国にも今年の漢字

テーマ:言葉・漢字
以前「ネット大国中国」(遠藤誉/岩波新書)という本を読んでいて、中国でも日本と同様に「今年の漢字」というものが選ばれていることを知りました。

その本には2009年の漢字に「被」が選ばれ、それは「させられる」という意味であり、中国では基本的人権が侵害されているが権利意識の目覚めが感じられる、というようなことが書かれておりました。

明らかに日本の影響でしょうが、中国でも2006年から「漢語盤点」という中国版の今年の漢字+流行語大賞が選出されるようになったそうです。

2009年の「被」の後は、2010年が「漲」、2011年が「控」、2012年が「夢」だったそうな。「漲」は「みなぎる」という字で「高騰、上昇」の意。翌年の「控」は反対に「コントロール、抑制」の意で、「漲」があるから「控」も必要だということらしい。

2009年の「被」と比べると、民衆の意見というより政府の意向が反映されているような気がします。さらに2012年が「夢」。「オリンピックドリーム」「宇宙飛行ドリーム」「ノーベル賞ドリーム」と中国にとって夢の様な一年だったと。

もっとも中国では複数の「今年の漢字」選考機関があり、「新周刊」という雑誌が発表した昨年の漢字は「微」。中国では「微博」というミニブログが大流行でユーザーは3.6億人。こうしたネット文化大躍進を反映したものとなっております。

ちなみに日本では1995年から日本漢字能力検定協会が募集、発表し今年で19回目。近年は2009年が「新」、2010年が「暑」、2011年が「絆」、2012年が「金」。どんどん成長しその過程を表す中国の漢字と、成長が止まって刹那的な世相を表す日本の漢字。

11/1から募集の始まった日本。巷では「風」「謝」「倍」などが有力候補としてうわさされているようですが、特に「倍」はアベノミクスの安倍首相の「倍」、ドラマ半沢直樹の決め台詞「倍返し」を反映しており有力かと。「口」の「立」つ「人」は信用できませんけどね。




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