はやぶさと勇気

テーマ:よもやま話
昨日は長浜市の道徳研究発表会。事例発表の後、あの小惑星探査機「はやぶさ」のチームの一員であったJAXAの山田哲哉准教授のお話を聞く機会に恵まれました。

「はやぶさ」については一時日本中が大騒ぎになるほど取り上げられましたから、その感動的な偉業については皆さんよくご存知でしょうが、何と3本の映画になっているんですね。山田氏の役はFOX映画ではマギーが、東映は小沢征悦が演じたようです。

宇宙、科学技術、チームワーク、絆、絶望からの奇跡の帰還、かくも日本人の魂を揺さぶるピースが結集し、その自尊心をくすぐり、自信を回復させる事象が有り得るのかというようなドラマでしたが、当事者から映像を用いながら臨場感あふれる秘話を聞かせてもらうと、ひとしおですね。

さて「はやぶさ」の名前の由来ですが、小惑星から砂を採取する様子が、ふわ~っと下降して獲物を捕えるや否やすっと真上に上昇する隼の動きに似ているからなんだそうですね。そして、チームのメンバーの誰かが「はやぶさ」本体の形がまさに漢字の「隼」そのものですね、と指摘したとか。

「隼」という字の「隹」は鳥をあらわしますが、「十」は「細くまとまる」という意味。それと、「隼」以外に「鶻」という字も「はやぶさ」と読むようです。「骨」は「滑」の略体で「滑らかに動く、すばしこい」という意味だとか。

小惑星「イトカワ」の地表の砂をすばやく採取し(隼)、最後は滑らかに大気圏に突入し、カプセルという骨だけ残して後は燃え尽きる。カプセル以外のものが燃え尽きずに残れば、採取した砂を格納したカプセルに衝突し最後にすべてがおじゃんになる可能性もあったのだとか。

カプセル担当の山田氏、ひたすらはやぶさの本体に「燃え尽きろ、燃え尽きろ、燃え尽きてくれ」と祈ったそうです。最も大切なもののために他のすべてが犠牲になる。最後の最後まではやぶさは人間のあるべき姿を体現してくれたのですね。

あ、この講演の主題は「あきらめない勇気」でありました。数日前、日経新聞風見鶏に、ドンキホーテの作者セルバンテスの言葉、「物を失くせば小さなものを失う。信用を無くせば大きなものを失う。しかし勇気を無くせば全てを失う」を見つけました。「勇気」についても考えさせられる昨今です。

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