人間本来喰苦空

テーマ:油甚本店
今日は、祖父二代目甚助の五十回忌の法要。なんて、偉そうに言ってますけど、法事のことはほとんど母任せ。その母もだんだん思うように動けなくなってきましたから、周囲の色々な人に支えられながら、何とかこの日を迎えることができました。

祖父は昭和37年2月3日、78歳で亡くなったのですが、この時、私はまだ1歳とちょっと。従って、私には祖父の記憶が全くありません。私にとっての祖父は写真で見るままの禿頭の好好爺でしかないのです。

この写真は、不鮮明ですけど、私が生まれるか、その少し前に現在の油甚本店の前で撮られたものです。中央が祖父、その左が父、そして一番左は先日亡くなられた、私の命の恩人、たけさん。

皆、前垂れを掛けたり、半纏を着たり。後ろの車はオート三輪。なぜか、ほのぼのするような写真で、私のお気に入りの一枚です。

私に祖父の記憶が無くても、祖父は当然私のことを知らないわけではなく、私の生まれた時に次のような俳句を残してくれております。
 
  極月に生声高く和子生る

極月(ごくげつ)というのは、私が生まれた12月のことですね。産声高かったんですかね。よく泣いたらしいですけど。

家業の事情で奉公先の函館の呉服店から急遽呼び戻されたこと、人にお上手を言うこともなく、また上手を言われても腹が立つという風で、愛想はなかったけど、正直で信用のできる人だったことなど、自分自身親近感を覚えることもたくさんあります。

日々の出来事を事細かに俳句などにして記録に残していたようで、それは兄が読み物としてまとめています。色々な句が残されておりますが、今日のタイトルに掲げた「人間本来喰苦空(にんげんほんらいくうくくう)」など哲学的ですが、どんな偉人の処世訓や格言にも増して、人間の真実に迫った名言であると思います。


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