<<最初    <前    1  |  2  |  3  |  4  |  5    次>    最後>>

兼続の愛

テーマ:よもやま話
今年の大河ドラマはご存知「天地人」でありますが、この題名の由来は上杉謙信の「天の時、地の利、人の和の三事が整えば無敵である」といった趣旨の言葉が由来だそうであります。またそもそもこの言葉は、孟子の「天の時は地の利に如かず。地の利は人の和に如かず。」を謙信公が引用したと言われております。

1969年(昭和44年)の大河ドラマ第7作は「天と地と」という題名で、石坂浩二さん演ずる上杉謙信が主人公でありました。私が小3の時だったと思いますが、よく覚えています。

実は私自身は、今回は義と愛に生きた上杉家の家臣、直江兼続が主人公であるため、天と地の下に人が付いたのかな、と思っておりました。しかし、「天の時、地の利、人の和」ですから、「義」も「愛」も関係ありません。

なぜそんな風に思ったのか考えているうちに「天に星、地に花、人に愛」という武者小路実篤の言葉が浮かんでまいりました。この言葉の中の「人に愛」から直江兼続を連想したことに気が付きました。

直江兼続はご存知の通り、兜の前面に「愛」の文字を掲げて合戦に臨んだと言われておりますが、米沢では直江兼続を犬にイメージした「かねたん」なるマスコットキャラクターがつくられまして大人気を博しているようであります。ライバルは(大方の予想通り)「ひこにゃん」だそうです。

それにしても、本当に「愛」なんて文字をつけて戦ったんかいな?と思いまして、先日長浜城歴史博物館の学芸員さんに疑問をぶつけてみましたら、「あれは、愛は愛でもLOVEじゃなくて、『愛染明王』の愛ですからね」と一蹴されてしまいました。

上杉謙信が毘沙門天の信仰を表した「毘」の字を旗印に使用するなど、当時、神名や仏像を兜や旗などにあしらう事は広く一般に行われていたことから、「愛染明王」又は「愛宕権現」の信仰を表したものと推測されている。とwikipediaにも書かれておりました。

いずれにしても武者小路実篤の「人に愛」は関係なかったようですな。


剃リューション

テーマ:石油
風邪をひきやすい季節であります。昔、「お前へそねーじゃね~か」で始まって「名前は長いが効き目は早い」で終わる風邪薬のコマーシャルがありましたよね。コルゲンコーワでしたっけ?

当社のガソリンのメーカーである新日本石油(エネオス)にも、名前の長い部署がございます。しかも意味不明。
「エネルギーソリューション本部 エネルギーソリューション第1部 エネルギーソリューション第3グループ」

一体これは何なんでしょうね?「エネルギー」はエネルギーですわね。「ソリューション」ってのは何ですかね?
調べてみますと「解決、解明、解答」って何じゃそりゃ?どうやら「エネルギー問題に関する最適な解決法」を考えたり、提示したりする部門のようですね。

それでエネルギーソリューション第1部があるということは、少なくとも第2部があり、その中に第3グループがあるということは少なくとも第1と第2グループがあるということですよね。で、それぞれ何をしているのかがさっぱりわかりません。

多分組織の中では一応役割が定義されていて理解もされているんでしょうけど、名刺をもらった側は一体何をしているところなのかと、はたと迷ってしまうのは疑いないところです。少なくとも「効き目の早い」重要な部署でないことだけは確かな気がしますよね。

電話が掛かってきた時なども「はい、新日本石油 エネルギーソリューション本部 エネルギーソリューション第1部 エネルギーソリューション第3グループでございます」なんて答えているのかと想像するだけで、そこが「エネルギー」に関して「ソリューション」してるとは到底思えないんですけど...。

合併したら一番に剃リューションしてほしい部署でございます。

まつしまや

テーマ:曳山・歌舞伎
昨日、大阪松竹座に「壽初春大歌舞伎」を鑑賞に行って参りました。歌舞伎にご興味のない方には恐縮ではございますが、毎年1月は大阪まで歌舞伎鑑賞に行くことを常としております。

関西に大歌舞伎が来るのは、1月と7月に大阪松竹座、12月に京都南座、この他にも年によっては別の月にも上演されることがありますが、決まっているのはこの3回。最も華やかなのは12月の京都南座のいわゆる「顔見世」ということになりますが、顔見世の場合は最も後方の席でも6,300円と高く、しかもかなり舞台から遠いわけです。

これに対して、大阪松竹座の場合は、三等席が4,200円と安く、しかも比較的舞台から近く、オペラグラスも必要といたしません。

今回の出し物(昼の部)は、1.義経千本桜・鳥居前 2.良弁杉由来・二月堂 3.廓文章・吉田屋 4.お祭りの4本。これまで見たことのない演目もあって、個人的には満足できたのですが、お客様の入りはこれまでに見たこともないほどの不入りでした。

理由は3つ考えられると思います。一つは、今月は東京の複数ヶ所も含め、様々の劇場で大歌舞伎が演じられており、幹部俳優の出演が分散されていること。もう一つは、今年は松竹座で2月にも若手中心の花形歌舞伎が行なわれ、若い女性客はむしろそちらの方に興味を示す可能性が高いこと。あと、不況の影響ももちろんありますね。

芝居の内容を解説しても皆様のご興味に即さないと思いますが、一つだけ鑑賞録をお許し下さい。

最後の演目は「お祭り」という舞踏劇で、片岡仁左衛門と孝太郎親子がそれぞれ鳶頭と芸者の役で踊りを踊っておりました。歌舞伎では「大向こう」と申しまして見物者が役者の屋号を「○○屋!」と声を掛けます。

片岡家の屋号は「松嶋屋」というのですが、私たちと同じ三等席の端の方から、「松嶋屋!」という女性の大向こうが頻繁に聞こえて参りました。女性が声を掛けて悪いということはないのですが、どうも一本調子の大向こうで、しかもタイミングを考えずにしきりに声を掛けます。よほどご贔屓だったんでしょうが、

「松嶋屋!」 「アア松嶋屋!」 「松嶋屋!」って、アンタは芭蕉か?



靴下をはいて寝る

テーマ:よもやま話
寒いですね、毎日。子どもの時はもっと寒かったような気がします。従って「あんか」を入れて寝ておりました。皆さんは「湯たんぽ派」、それとも「あんか派」?

うちは風呂をたくついでに豆炭をおこし、それをパカッと真ん中が開いて石綿の中央に穴が開いているあんかの中に置いて、ふたをして、さらに袋に入れたものを布団に入れておりました。朝まで余熱で結構あたたたく、翌日あんかを開いて、入れた時のかたちのまま真白になった豆炭の灰を捨てる作業までがワンサイクル。

最近は電気あんかか電気毛布なんでしょうが、それを入れるほどでもないけど、ちょっと寒い時、靴下をはいて寝たいなあ、と思うのですが、靴下をはいて寝ると体に悪いと聞いたような記憶があって逡巡しておりました。

そうしたところ、先日新聞で「靴下履いて寝ちゃだめ?」というコラムを発見し、読んでみますと、冷えが病気によるものではなく体質的に足が冷えて眠れないという人は、対処法として靴下をはくのもいいそうであります。ただし「ゆるめ」で「通気性がよく」「清潔なもの」を選ぶように、とありました。

ところで「靴下をはいて寝ると親の死に目に合えない」とも言うそうです。その理由の一つが「昔は遺体に白足袋と草履を履かせて棺桶に納めたので、靴下を履いて寝ることが遺体を連想させる」。もう一つは「昔は床につくと神様に会えると信じられており、そんな神聖な床で靴下をはくのは神様に失礼」。というもの。

また「靴下をはいて寝ると悪い夢を見る」という言い伝えもあるようです。西洋では靴下は、クリスマスにサンタさんが来てプレゼントを入れてくれる夢のある場所なわけですが、日本では随分と靴下は嫌われたものですね。まあ、新年会で酔っ払って、ナイロン製のきつめの黒いクサクサの靴下でそのまま寝るのは、健康面、倫理面いずれにも最悪であることは間違いなさそうです。

同時通訳者の快哉

テーマ:政治
今朝の朝日新聞に、CNNのオバマ就任演説を同時通訳した、東京外大教授鶴田知佳子氏の感想記事が掲載されていた。

かいつまんで言うと

・選挙戦に比べると抑制されたものであったが、変化、希望、団結という彼のキーワードはその奥にこめられている

・就任演説をひとことで言うなら「過去の成功体験を未来への希望へとつなごう」というもの

・オバマの演説の一番の特徴は、言葉の力そのもの。3回の繰り返しを巧みに使う。抑制した語り口がかえって、説得力、信頼性を増している

・自分の苦しかった生い立ちやを語ったり、多様な人種、年齢、仕事の人たちを実名で挙げたりして、聞いている人があたかも「自分のこと」を語られているように思わせる

・彼の演説に共通しているのは、「この人についていけば明日はよくなると思わせる説得力」と「聞いている人たちを自分も統一体の一部と思わせる力」

と、ほぼ全面的に絶賛していた。そして

・冒頭でブッシュ前大統領に感謝しながらも、「安全と理想の二者択一を拒絶する」という批判を盛り込んだのは、自分は変化をもたらしていくのだということを明確に示している

と書いていた。

しかし、鶴田先生ご自身の一番言いたい事は冒頭に書かれていた、次のように。

「オバマ大統領が誕生した瞬間、CNNの中継を同時通訳しているブースの中で、同僚と私は思わず快哉を叫んだ。これで久しぶりに大統領らしい英語の通訳ができる。もっと正直に言えば、通訳者の頭が悪そうに聞こえないで助かる。



<<最初    <前    1  |  2  |  3  |  4  |  5    次>    最後>>

アーカイブ

最近の記事一覧

カレンダー

<<      2009/01      >>
28 29 30 31 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

ブログランキング

総合ランキング
2位 / 1569人中 keep
ジャンルランキング
2位 / 816人中 keep
日記/一般

フリースペース

HTMLページへのリンク

プロフィール

このブログの読者

お気に入りブログ

参加コミュニティ一覧