一寸先は闇

テーマ:よもやま話
事あるごとに「一寸先は闇やなあ」というのが母の口癖なのですが、その言葉が出てこないくらいショッキングな事が起こりました。母が一番親しくしていた友達で同じ町内に住んでおられたWさんが一昨日お亡くなりになったのです。

Wさんは、20年前にご主人が亡くなられて後もその家業である自転車店を自ら切り盛りし、併せて宅急便の取次も営んでおられました。温厚で親切で気さくなお人柄に引かれて自然と人々が同店に集まり、いつの間にかおばあちゃんたちの溜り場となっておりました。

うちの母は11年前に自転車に乗っていて、ちょうどおおの履物店さんの辻でバイクと衝突し、腿の付根の骨を折りまして、以後自転車に乗れなくなり行動半径が著しく狭くなりました。代わりに、ばば車を押してWさんの店へ駄弁りに行くのが楽しみとなり、「ちょっと遊びに行って来ま~す」と言って夕方まで居座るのが日課となりました。

私の子どもが小学校の低学年の時、学校から帰る途中におしっこが我慢できなくなって、Wさんのところでおトイレを貸してもらったこともありました。あと50mほどで家につくのに、それでもWさんのところに寄ったくらいですから、小さい時からよほど可愛がってもらったんでしょうね。

母が今日まで元気でいてくれるのも、Wさんという友だちが近くにいてくださったおかげという感謝の気持ちもこめまして、昨日は妻と二人連れ立ってお葬式に参列させていただきました。(母はお通夜にお参りいたしました)

母は以前にWさんに対して、「あんたんとこは息子さんが商売も広げて、孫は結婚し、ひ孫も次々生まれて言うことなしやなあ」と言っていたようですが、そんなことが嘘であったかのように、Wさんの息子さん(M茶舗さん)の奥さんが2週間前に病気でお亡くなりになり、間を置かずこの度のご不幸と、その心境を推し量ることもできないくらいの惨い現実にご遺族は襲われていらっしゃいます。

「禍福はあざなえる縄の如し」とは申しますが、幸福の裏には必ずこういう悲しみが、しかも連続してやって来る可能性があることもふまえながら、感謝の気持ちを忘れずに生きていかなければならないのだ、と思います。Wさん、そして2週間前にお亡くなりになられました奥様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

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