滋味

テーマ:まちづくり
昨日の毎日新聞によれば、県が首都圏や関西などで「滋賀のイメージ」調査をしたところ、県外では「地味~ぃ」など、ほとんど「印象がない」という答えが最も多かったそうです。

別の全国調査でも、近畿で行ってみたい府県ランキングの最下位だったようで、県は「母なる湖のある県として誇ってきたが県内と県外の印象がこんなに違うとは」とショックを隠しきれないようであります。

県内に住む人たちは半数が「落ち着く」「癒される」と答えているが、首都圏などではほとんどの人が印象を持っておらず、3割の人が「地味」「あまり知られていない」と回答しており、名産・名所で認知度が50%を超えたのは琵琶湖と近江牛(ともに約63%)だけだったとか。

う~ん、県はショックでしょうけど、これって現実でしょうね。二十年近く前まで東京で働いておりましたが、「滋賀」といえば「あのスキー場の?」つまり志賀高原と間違われ、琵琶湖は京都にあると思っている人も相当数おりました。で、その頃と結局状況は全く変わっていないということですね。

しか~し、戦国時代の舞台としては結構有名で、安土や長浜や彦根を知っている人は相当数いるわけで、歴史豊かな「近江」の地と「滋賀」という無味乾燥な名前が結びつかないというのも大きな要因ではないかと思われるのです。

県名と県庁所在地の名前の異なる県が18ほどあるのですが、「戊辰戦争で負けたから」というのは誤りで、県庁所在地があった郡名をもって県名としたんだそうです。「滋賀県」もその一つで、県庁所在地である「大津」が「滋賀郡」にあったからという理由なのです。(「47都道府県地名うんちく大全」八幡和郎/平凡社新書)

「近江」からは字的にも音的にも「びわ湖」を連想できますが、「滋賀」からはできず、しかも「佐賀」や「千葉」と音が似ていて間違えやすい。そして意味的にも訴求力のない字で、音もガスが抜けるみたいに弱い。

県の名前なんて関係ないでしょ、実力でしょ、って思うかもしれないけど、例えば「石川」という何の変哲もない県名と「金沢」という都市名、あるいは「山口」という県名と「長州」というかつての通称、これらの持つブランド力の差たるや歴然ではないでしょうか?

まあ、私たちも県名のことは忘れて、「長浜」からの「文化情報発信」をせっせとすることにいたしましょう。


(追記)
でも、仮に「彦根」が県庁所在地になったとしても「犬上県」で、「長浜」だったら「坂田県」でしたんで、どっちもどっちですな、こりゃ。

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