文明の衝突と日中

テーマ:政治
さて昨日「マジカルナンバー72」のお話をいたしましたが、一月ほど前の新聞に、ある経済学者がこの数字を利用して中国の成長ぶりを具体的に説明しておりました。

つまり、10年ほど前までは中国のGDP(国内総生産)は、
日本の1/4に過ぎなかったが、その頃年率9%で成長していた。一方日本は成長率ゼロ。このまま行けば(マジカルナンバー72を使って)、72÷9=8年で中国は日本のGDPの半分に成長する、と予測したが2005年に実際にそうなってしまった。

「中国は北京五輪や上海万博までよ」と楽観視している人が多いが、さらに今のペースで成長を続けると2015年頃までには日本をGNPで凌駕してしまうだろう。と警告しておりました。

さて、2001年に同時多発テロが起きた時、こうした事態を暗に予想していたとしてサミュエル・ハンティントン著の「文明の衝突」という本がにわかに脚光をあびたことがありました。世界は西欧、中国、日本、イスラム、ヒンドゥ-、スラブ、ラテンアメリカ、アフリカの8つの文明に分かれるとし、普遍的な文明(=西欧文明)はありえず、アイデンティティの対立が今後の世界を規定する。と書かれております。

わが日本国が独立した1つの文明として書かれていることがまず、私には驚きだったのですが、もっと衝撃だったのは米中が争うような事態になったとき、「日本は中国につくだろう」と書かれていたことでした。現在の情勢を鑑みればこの予測が非現実的であることは明らかなのですが、先の指摘のように遠からぬ将来、軍事的にも経済的にも超大国となった中国のごく至近距離に位置する日本として、はたして絵空事と看過できるものでしょうか。

『日本という国は、やはり中国周辺諸国の一つなのである』
               「まともな人」 養老孟司 中公新書 より

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