あり得ないことが起こる

テーマ:まちづくり
女子プロゴルフで有村選手がアルバトロスとホールインワンを同時に実現。これは毎日ラウンドして3万年に1回の確率だそうである。

このニュースを聞いて、愛読書「日本沈没」の一節を思い出した。
「この世の中では――現実の中では、確率無限小と思われることが、ちょいちょい起こってるのだ。」
とあって小説はギャンブルと確率過程論のような話へつながるのだが、示唆的である。

確率過程のうちマルコフ過程は学生時代にかじったはずなのだけど、今ではWikiの内容を何回読み返しても、ちんぷんかんぷんだ。テレビドラマ「仁」ではパラレルワールドが出てきたが、未来は不定であるというリクツ(不確定性原理)から生まれる、確率として存在する無数の未来が平行世界を成すとSFでは説く。

今回の地震や原発事故は「想定外」が重なったが、結局、想定外はいくらでも起きうるということが発覚して、「防災」から「減災」へと考え方を変えざるを得なくなっている。それは、想定を超えたときに「防災」というリスクマネジメントはあまり役に立たなかったということなのだろう。むしろ、起こるということを前提にして被害を最小限にくい止めるリスクマネジメントとして「減災」がいわれているということかな。

政策とか制度というのは、多くがリスクに対してどう対応するのかということをベースに組み立てられている。安全が脅かされる、失業する、病気になる、等々。

ならば原発事故に対する「減災」リスクマネジメントはどうあるべきなのか、を冷静に考える必要があるだろうね。
安直な脱原発も、思考停止の存原発も、あまり好きではないな。

まちづくりも、機能論から、高齢化・コミュニティ崩壊などのリスクマネジメント的に語られるようになってきたように思う。3.11以降問われているのは、日本の持つ社会構造(コミュニティ)のあり方をどうしていくかということだろう。
いまどき「商店街の活性化」では、あまりに寂しい話ではないか。

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