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低反発マットレスとベッドパッド

テーマ:眠るための道具・寝具のお話
毎日熱帯夜が続きます。「暑くて眠れません」と何人かご相談を受けたのが低反発マットレスです。

低反発ウレタンはNASAのスペースシャトル開発の中で生まれました。打ち上げ時等にかかるGを身体全体で受け止めることができるように、体圧分散性に優れたウレタンフォームです。正式にはヴィスコエラステックフォームといいます。代表格としては「テンピュール」、テレビ通販の「トゥルースリーパー」などがあります。

低反発ウレタンの長所は、体圧分散性にあります。
一方短所としては、
1.温度によって硬さがかわる(冬は硬く、夏は柔らかい)
2.通気性が悪い(蒸れやすい)
3.へたる(商品によって異なります)

問題は体圧分散性の良さをPRするために、上にシーツぐらいしか推奨していないことです。ヒトは一晩にコップ一杯の汗をかくといいますが、夏はその2~3倍もかきますね。このことが考慮されていません。加えて、身体に密着性が良いので、汗の逃げ場がないのです。ウレタンとしてはオープンセルタイプのものがほとんどなので、通気性が良いとメーカーはPRしますが、実際はそんなことありません。

低反発ウレタンに限らないのですが、ムアツふとん、ウォーターベッド、ジェルベッド等でもベッドパッドの重要性はあまり顧みられていないことが多いのですね。ベッドのマットレスの上に吸湿性のあるベッドパッドを使われていないことが実に多いことに気がついて愕然としました。
「ベッドパッド?四隅にゴムの付いている汗取りパッドなら使っている」という方が多いのです。これらの汗取りパッドは中わたはポリエステルがほとんど、表面の生地は汗を吸っても一晩分の汗を吸う能力はありません。

高温多湿の日本では、すばやく汗を吸って発散させることが大切です。吸湿発散性の良いウールの場合でも、能力を考えると1.5kgぐらいの中わたが必要となりますね。もちろん汗を吸うと云っても限度がありますから、吸った汗を、すばやく移動させて発散させる仕組みが必要なのです。

前にも書きましたが、低反発マットレスの上にはハニカムタイプの高通気素材、さらにその上にウールや麻、綿もしくは脱脂綿などの吸湿素材のパッドを組み合わせて下さい。
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曳山博物館前の眠りのプロショップSawadaのオーナー
睡眠指導士や睡眠環境コーディネーターの資格を持ち、日夜快眠実現のために、いろいろと寝具やベッドの研究を続けています。

副業として、アートインナガハマなど、街中のまちづくりにもいろいろ関わっています。

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