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曳山祭です

テーマ:よもやま話
長浜曳山祭は12の山組が4つずつローテーション、つまり3年に一度出番になります。

出番でない年は暇番(かばん)といいますが、私の場合、自宅は宮町組、店は神戸町組ですから、今年は3年に一度の暇番です。急用がありまして本日の御幣迎えも欠席いたしました。(出番だと祭最優先なんですが)

先ほど、目の前の曳山博物館の修理ドッグから、この春解体修理が仕上がったばかりの本町組春日山が十三日番に合わせて曳き出されていきました。あいにくの雨で、雨装束のため、直ってきれいになったのがわからないのが残念です。明日も午前中は雨のようで、ちょっと残念。筆頭の川尻君は(彼は毎回ですが、今年は特に)気合いが入っています。

しかし、出番でないとテンション上がらないよなぁ~


金属フリーのマットレスを(電子スモッグの障害について)

テーマ:ベッドとマットレス、敷ふとんのお話
今年1月にドイツ・ケルンでの国際家具見本市に行ったときの事です。「電子スモッグのチェック」というサービスを行う会社があるのを見つけてきました。1万円ぐらいで、電磁波障害や地磁気の乱れなどをチェックしてくれるそうです。
ヨーロッパのメーカーが、金属を使わないマットレスにほぼ100%移行した理由の1つが「地磁気や電磁波の影響を遠ざける」、ということでした。私の店が取り扱っているプロナチューラやヒュスラーネストといった自然派マットレス系のメーカーは特にその点をアピールしています。

一昨日、日本睡眠環境機構の理事会の後に、日本睡眠環境学会の前会長である近畿大学の梶井先生が、電磁波の影響について「ヨーロッパは基準が2ミリガウスやのに、日本は1000ミリガウスやで、甘すぎる!」とおっしゃられてました。日本のマットレスの多くが金属コイルを使ったものです。コイルは電磁波を増幅したり、地磁気を乱したりと問題になるようです。最近は600個以上の高密度ポケットコイルが増えていますから、電磁波に関しては余計に問題になると考えられます。梶井先生は電磁波の卵子に対する影響などもお話しされていました。IHクッキングヒーターなんて、もってのほかだそうです。

正直、日本は空間密度が高いわりに、電磁波を発生するキカイが多いので、電磁波障害はある程度しょうがない部分があります。それ故にヨーロッパのメーカーがその障害を云うのも、「なにもそこまで」と思っていたのですが、現実はかなり深刻で、ちょっと認識が甘かったようです。

私の店では主にマットレスのリサイクルや処分の問題で、金属フリーで、できるだけ生分解できる自然素材のマットレスに切り替えたのですが、結果的には電磁波問題でもこの対応で良かったことになりました。

もっとも、電磁波障害についてはWHO等でもリスクは認められているものの、科学的根拠は不十分とされています。ただ、科学的な証拠がなくても事前回避の措置を定めるという考えがヨーロッパ等では一般化しているということなのでしょう。私自身も、この分野は研究不足です。

ただ、「金属の上に眠る」より「天然素材の上で眠る」ほうが良さそうなのは、直感的にもわかりますよね。

睡眠時無呼吸症候群

テーマ:眠りのお話
ちょっとハードな内容が2つ続いてしまいました。

新幹線のこっくり寝駅通過事件で有名になった、睡眠時無呼吸症候群、SASと略しますが、実は私自身そうです。お客さんにもお聞きすると、結構予備軍の方がいらっしゃいます。脳梗塞など血管系のトラブルを起こすリスクが非常に高くなる病気です。

SASには実は横寝が効果的なんですね。ところが、慣れていないと横寝は安定しないのです。横寝をしているつもりが、いつのまにか仰向け寝、いびきガーガーで、突然息が止まるわけです。前述の睡眠ポリグラフテストも、SASのチェックの為です。案の定、低呼吸しまくっております。通常はここで、CPAPと呼ばれる強制換気システムを鼻に取り付けるのですが、結局無意識ではずしてしまうので、早々に脱落です。

そんなわけで、横寝のポジションがしやすいマットレスを色々と試している毎日です。
横寝画像1

寝つきと寝起きのカンケイ その2

テーマ:眠りのお話
前回特に寝付きに関してお話ししました。さてここで、睡眠の段階について説明します。
レム睡眠はぐったり睡眠といわれます。体は弛緩状態に近く一方、脳は覚醒に近い状態で働いています。意識があるのに体が動かないという、いわゆる「金縛り」はこの状態で覚醒するとなる状態だといわれます。レム睡眠では、端的に言えば記憶の再整理を行っています。この時に夢を見るわけですね。

ノンレム睡眠はぐっすり睡眠といわれます。脳を休ませる睡眠です。脳波の状態によって4つのステージに分けられます。このうちステージ3と4がデルタ波が多い、すなわちゆっくりした脳波の状態の睡眠で「徐波睡眠」といいます。一般的にはこの徐波睡眠の時に、成長ホルモンの分泌量が最も多くなります。従って、睡眠が浅いと成長ホルモンの分泌量が少なくなり、体の修復や成長に影響を及ぼします。

レム睡眠とノンレム睡眠は交互に90~100分周期(ウルトラディアンリズムといわれます)となります。ノンレム睡眠は睡眠後半から浅くなり、ストレスに対応できる副腎皮質ホルモン(コルチゾール)が分泌されて、やがて覚醒に至ります。この周期は4~5回が一般的、すなわち6時間もしくは7.5時間です。だから、睡眠は90分単位でとると良いわけですね。もっとも乳幼児は覚えることが多いためか、レム睡眠が非常に多く9時間の睡眠は確保したいものですね。

眠りのリズム

(グラフは滋賀医大情報誌からの転載)

入眠すると、もっとも深いノンレム睡眠が訪れます。通常はステージ4まで行きますが、酒を飲んでいたり、ストレスが大きかったり、寝付きが悪かったりなどさまざまな要因でステージ2あたりしか行かない場合もあり、この状態になると、次のレム睡眠時に覚醒してしまうことが多いようですし、その後のレム-ノンレムの睡眠リズムが崩れやすくなります。私の経験からも酒を飲むとほぼ3時間後に目が覚めてしまいます。

これからもわかるように、寝入りの最初のノンレム睡眠が非常に大切であることがわかります。これがうまくいくと、リズムがうまく作れます。よく夢も見ないぐらいぐっすり眠れた、とありますが、これはレム睡眠での覚醒がほとんどないため見た夢を忘れてしまうからだといわれますし、夢見が悪いときは、夢を見るレム睡眠ごとに覚醒を繰り返していると考えられます。

寝付きは睡眠全体の主観的な品質にも大きく影響します。滋賀医科大学睡眠学講座のサテライト病院である京都の田中睡眠クリニックでPSG検査(終夜睡眠ポリグラフ検査)を受けたときのことです。頭や体中に電極を付けられたためか緊張していたのでしょうか、すんなり入眠したものの、3時間ほどで目が覚めてしまいました。この時点では3時間ぐっすり寝たなぁ、という印象だったのです。ところがトイレに行った後がなかなか眠れません。うつらうつらという状態が続き、朝を迎えました。当然主観的な睡眠の評価は非常に悪いのです。ところが、脳波を見せてもらうと、最初の3時間はステージ2あたりをうろうろ、時々ステージ3のレベルです。そして眠れなかったと思っていた睡眠の後半、起床前のノンレム睡眠はしっかりステージ4になっています。

全体としての睡眠を見ると、ステージ4もそれなりにあって、質そのものは悪くないようなのですが、主観的な品質は非常に悪いものでした。よく「眠れない」といってPSGを取ると、結構眠れているということがあるらしいのですが、このような状態を言うのでしょう。ただ、このような状態が続くと心理的ストレスがたまってしまうので、良いものではありません。

この睡眠のリズムを作るということが、寝起きの良さに大きく関係してくるものと思われます。

高齢者の場合は、運動量や代謝量が減っているために、眠りは浅くなってしまいがちです。体全体としては深い睡眠をあまり必要としていないために、睡眠のリズムもくずれやすく中途覚醒が増えます。サーカンティアンリズムといわれる生体リズムも早くなる傾向にありますので、朝早く目覚めてしまうわけです。午前中に明るい太陽光を浴びて、午後にできるだけ体を動かすことにより、睡眠品質の向上が期待できます。

蛇足ながら、ノンレム睡眠時に起きる(起こす)と脳が休息状態からの覚醒なので、目が覚めにくく、寝起きは非常に不機嫌な状態になります。目覚ましは90分単位を目安にしてください。

寝つきと寝起きのカンケイ その1

テーマ:眠りのお話
寝つきについてコメントいただきました

ヒトの睡眠から覚醒に至るまでの体温変化はというと、
まず眠る前に体温が上がります。といっても、深部体温とよばれる体の中の体温ではなく、手足耳・ほっぺなど毛細血管が通っている部分です。そう、子どもが眠くなると暖かくなるのはこのせいです。
このメカニズムは、眠るという行為は体を休ませるためです。そのためには体温を下げて、内臓や脳の温度を下げなければいけません。いわばアイドリング状態にするわけです。起きていたときの体の温度を下げるために、毛細血管がラジエーターの役割を果たします。血液を通じて熱を体の内部から外へ放出するわけですね。

睡眠と体温の関係

(画像は滋賀医大の資料より転載)

この温度の放出がうまくいかないと、なかなか眠れません。冷え性の方がなかなか寝られない、手足が冷えていると寝つきが悪いという原理はここにあります。ですから、ぬるい目の風呂に入って手足の血行をよくすることが寝つきを改善する方法です。
熱すぎる風呂だと、内臓温度が上がってしまって、冷やすのに時間がかかってしまいます。代謝量の高い方はそれでもいいのですが、本質的にはおすすめできません。

寝る2時間ほど前に軽い運動をするのも寝つきをよくする方法です。汗をかくほどの運動ではなく、ウォーキング程度が理想だそうです。ゆるやかに体温が上がり、それが睡眠へと温度が下がっていく温度勾配が高くなるために寝つきが改善されます。足利工大・睡眠科学センターの小林教授によると、カプサイシン(とうがらしに含まれる)にも同様の効果が認められるのだそうです。

電気毛布はこのような意味から使用をおすすめしていません。なぜならば「寒い」→「寝られない」→「暖める」→「眠る」→「体は体温を下げたい」→「電気毛布の熱で下がらない」 という形になるわけです。どうしても使いたい人は、寝る前に高い目の温度で暖めておく→寝る前に切る、もしくは最低温度にする をおすすめします。このように、体温を下げたいのに下がらないと体が休まりません。

そのためには敷ふとんの2枚敷をおすすめします。特に伝統的日本家屋でせんべい布団1枚だと、熱は敷布団から畳へ抜けていきます。どのような2枚敷をすればいいかは別稿で

基本的に寝つきが良く、その後の寝床内の温湿度が適度に保たれている場合は、レム睡眠とノンレム睡眠がきれいなリズムで現れます。その結果寝起きも良くなります。

逆に寝つきが悪かったり、夜寝る前にカフェインをとる、食事をするなど反睡眠的行為をすると、睡眠のリズムがくずれ、途中覚醒が増えて、寝起きに影響をおよぼすというわけです。
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曳山博物館前の眠りのプロショップSawadaのオーナー
睡眠指導士や睡眠環境コーディネーターの資格を持ち、日夜快眠実現のために、いろいろと寝具やベッドの研究を続けています。

副業として、アートインナガハマなど、街中のまちづくりにもいろいろ関わっています。

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