体圧分散というまやかし
テーマ:ベッドとマットレス、敷ふとんのお話
2011/09/19 13:02
体圧分散、という言葉をお聞きになったことがあるだろうか。
敷ふとん、あるいはマットレスに寝た時に身体にかかる圧力を分散すると良いという話である。
この様な測定機を使って測ることが多い。
赤い部分は体圧が掛っている、確かに睡眠時の身体への負担を軽くし、不要な寝返りを減らすためには体圧分散性を高めることが大切ではある。
いわゆる「せんべい布団」に代表される硬い敷ふとんは、寝姿勢(背骨の正しい姿勢)の保持はできるのだけれど、肩胛骨・仙骨など出っ張ったところに圧力がかかりやすい。そうすると、鬱血を防ぐための寝返りが増えてしまうわけだが、これは睡眠の質を低下させてしまう。
典型は寝たきりになった場合で、寝返りが打てないと、その部分は褥瘡になりやすい。
ところが、最近はこの体圧分散だけが一人歩きをしているのが気になる。これが全てだ・・・というような。
原因はテンピュールやトゥルースリーパーなどに代表される低反発ウレタンを使ったマットレスのPRだろう。低反発ウレタンはヴィスコエラスティック・フォームと呼ばれ、NASAの宇宙開発の過程で、宇宙飛行士にかかるGをやわらげるために開発された素材である。それゆえ、体圧分散性には非常に優れている。
低反発素材を使わずとも、羽毛の敷パッドやふわふわとした素材の敷布団を使えば体圧分散性能は上がるのだ。
しかし、体圧分散性能が全てではない、というかあくまで副次的なものである。敷布団やマットレスに求められる最大の機能は「寝姿勢の自然な保持」である。背骨の支え方が不自然だと腰痛などの原因にもなる。昔から「柔らかい布団は腰痛になりやすい」といわれたのは、柔らかいと寝姿勢が保てないからだ。また横寝の状態では肩の出っ張りを受け止めることも重要になってくる。
もうひとつ寝返りの容易さも重要なポイントで、この点は体圧分散性能と相反関係になる。身体の型を取らんばかりに変形する低反発タイプは寝返りが打ちにくい。
整理すると 敷布団・マットレスのポイントは
1.寝姿勢の自然な保持
2.快適な寝床内温湿度33℃50%のキープ
3.適度な体圧分散性
4.寝返りがしやすい反発性
となる
ラテックスマットレスの利点は、上記の4つを比較的にバランス良く兼ね備えているからだ。もっとも湿度コントロールはマットレス本体でというより、ビラベックのようなウールのベッドパッド等で行うのが本筋だ。
結局は、自分に合わせてフィッティングすることが大切ということ。靴と同じなのだから
敷ふとん、あるいはマットレスに寝た時に身体にかかる圧力を分散すると良いという話である。
この様な測定機を使って測ることが多い。
赤い部分は体圧が掛っている、確かに睡眠時の身体への負担を軽くし、不要な寝返りを減らすためには体圧分散性を高めることが大切ではある。
いわゆる「せんべい布団」に代表される硬い敷ふとんは、寝姿勢(背骨の正しい姿勢)の保持はできるのだけれど、肩胛骨・仙骨など出っ張ったところに圧力がかかりやすい。そうすると、鬱血を防ぐための寝返りが増えてしまうわけだが、これは睡眠の質を低下させてしまう。
典型は寝たきりになった場合で、寝返りが打てないと、その部分は褥瘡になりやすい。
ところが、最近はこの体圧分散だけが一人歩きをしているのが気になる。これが全てだ・・・というような。
原因はテンピュールやトゥルースリーパーなどに代表される低反発ウレタンを使ったマットレスのPRだろう。低反発ウレタンはヴィスコエラスティック・フォームと呼ばれ、NASAの宇宙開発の過程で、宇宙飛行士にかかるGをやわらげるために開発された素材である。それゆえ、体圧分散性には非常に優れている。
低反発素材を使わずとも、羽毛の敷パッドやふわふわとした素材の敷布団を使えば体圧分散性能は上がるのだ。
しかし、体圧分散性能が全てではない、というかあくまで副次的なものである。敷布団やマットレスに求められる最大の機能は「寝姿勢の自然な保持」である。背骨の支え方が不自然だと腰痛などの原因にもなる。昔から「柔らかい布団は腰痛になりやすい」といわれたのは、柔らかいと寝姿勢が保てないからだ。また横寝の状態では肩の出っ張りを受け止めることも重要になってくる。
もうひとつ寝返りの容易さも重要なポイントで、この点は体圧分散性能と相反関係になる。身体の型を取らんばかりに変形する低反発タイプは寝返りが打ちにくい。
整理すると 敷布団・マットレスのポイントは
1.寝姿勢の自然な保持
2.快適な寝床内温湿度33℃50%のキープ
3.適度な体圧分散性
4.寝返りがしやすい反発性
となる
ラテックスマットレスの利点は、上記の4つを比較的にバランス良く兼ね備えているからだ。もっとも湿度コントロールはマットレス本体でというより、ビラベックのようなウールのベッドパッド等で行うのが本筋だ。
結局は、自分に合わせてフィッティングすることが大切ということ。靴と同じなのだから