寒い時の掛ふとん

テーマ:眠るための道具・寝具のお話
明日からずいぶんと冷え込むようです。
さて、保温対策は敷で行なうのが基本といいましたが、それでは掛ふとんはどうするのかというお話。

以下は、敷の保温が出来ているという前提でご理解ください。
その場合、掛ふとんの役割は、身体に周りにある暖められた空気をいかに逃がさないか、にあります。空気は断熱性のある素材です。身体の周りにある空気は身体の熱で暖められ、快適な33℃を保ってくれますが、掛布団のフィット性(肌沿い)が悪いと、暖められた空気が逃げてしまいます。

よく羽毛をぎゅうぎゅう詰めした羽毛布団を見かけます。保温性そのものは掛ふとんの嵩で決まることが多いので、嵩のある羽毛布団は保温性に優れます。ところが、詰めすぎで肌沿いが悪くなっていると、布団が身体から浮いてしまい、返って保温性を損ねることもあるのです。また、代謝量の多い人は、暖かいからと行って嵩高すぎる羽毛布団を使うと、今度は蒸れが問題になります。

もちろん掛ふとんは軽い方が、身体への負担が少ないので、木綿わた+アクリル2枚合わせのような組み合わせは今となってはあまりおすすめできません。
また、毛布は羽毛布団の上にするのも、肌沿いが悪い羽毛布団なら、それでもかまいませんが、通常は羽毛布団の嵩を圧迫して保温性を減らします。

肌沿い(フィット性)を良くするには
1.真綿ふとんを肌ふとんとして使う
2.軽量で暖かい、冬用専用の羽毛布団カバーを使う。
3.軽量でフィット性の良い純毛毛布を布団の下に使う。
などが考えられます。真綿布団は肌沿いはいいのですが、しばしば見られるシルクサテンの光沢のある側生地だと滑ってしまうので、ガーゼなど滑りにくい素材の方がいいでしょう。
軽量の冬用羽毛布団カバーはなかなか有効で、それでも寒い場合は、その上に軽量のキルトや薄がけの肌ふとんを使います。
いちばんゼイタクなのは、薄手のカシミヤ毛布と、保温性の高いステッキー(絡みの強い)ダウンの組み合わせでしょう。

寒い時は毛布でも布団でも身体に巻き付けるようにすると有効です。

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