気になること
今日(18日)の新聞を見ていると、昨日の行政刷新会議による「事業仕分け」作業について記されていました。そこで気になることがありました。
一つは官民共同開発が進められてきた中型ロケット「GX」について、ビジネスとして将来性がないとする意見が相次ぎ、結果はGXロケット計画は廃止となり、伴って液化天然ガスを使った新型エンジン開発も予算計上が見送られた、とありました。
この開発においては世界で日本が最先端を走り、「中国の宇宙開発をにらみ、優位性を確保することが日本の技術安全保障になる」との防衛省筋の意見もあるなかで、こうした議論はなかったとありました。
次いで、スーパーパソコンに関する作業においても「世界一を目指す理由は何か。二位では駄目か」との発言が優位となり、開発は凍結となったとありました。
これについて、開発主体の理化学研究所理事長でノーベル化学賞受賞者の野依良治氏は「(スパコンなしで)科学技術創造立国はありえない」と憤慨しておられるとありました。
文科省の担当者は「中止すれば日本は最先端コンピューターをつくる技術を失い、1,2年の遅れが致命傷になる。国際競争は一度降りたら復帰することは困難だ」と危機感をあらわにしているといいます。
資源のない日本が生きる道は、心身共に健康で優秀な頭脳を持つ人材を育成し、最先端の科学技術の開発に取り組むことが最重要課題の一つだと思うのですが?この仕分け作業の状況を見て喜ぶのは近隣国でしょう。そこからの高笑いが聞こえてきそうです。
日本を如何様な国にするために仕分け作業をしているのか、私には見えてきません。最終は政府が決定するのですが、どのような判断をするのか私には大変気になるところです。