使ってはいけない-ミクロガード
テーマ:眠るための道具・寝具のお話
2011/11/12 10:55
ハウスダストやダニなどのアレルギーにおすすめです。というふれこみでミクロガードというカバーが販売されている。開発したのは帝人で、ポリエステルの糸を超高密度で織り、熱加工で目つぶしをしたというものだ。
効果はというと、ふとんをビニールでくるんだ状況に近い、と考えればいいのではないか?だから、布団から出るホコリやダニ、ダニのふんなどは出てこない。その反面、ビニールまでとはいかないが、非常に通気性が悪いので、吸湿発散という寝具本来の役割を果たさない。表面がポリエステルで汗を吸わないのと、生地の通気性が悪いという二重苦で、実際に使うとものすごく蒸れる。
実際に私どものお客様で、ハウスダストに弱いお子様がいらっしゃって、一人はミクロガードを使い、もう一人は普通のカバーを使っていたところ、朝になると二人とも普通のカバーのふとんに移動してしまうとおっしゃた。
当たり前である。
ミクロガードの対象になるユーザーは、比較的アレルギーの多い幼児~小児が多いのだが、子どもは基礎代謝量が高い。30~49歳の成人の平均代謝量が20~23Kcal/kgに対し、乳児は60K、幼児で40~55Kと2~3倍もある。子どもが寝ると汗びっしょりというが、当然なのだ。
つまり、眠って-汗をかいて-成長ホルモンを分泌させて大きくなるのである。だから、子どもは特に蒸れをきらう。
睡眠科学的にいえば、最初のノンレム睡眠で最も多い成長ホルモンが分泌される、これはノンレム睡眠の深さにほぼ比例する。実は、その前に多量の発汗があるのだが、この汗を素早く吸湿発散しないと、寝具は蒸れる。蒸れると不快感が高まり、深いノンレム睡眠が妨げられ、成長ホルモンの分泌が十分でなくなる、という仮説があるわけだ。
この仮説は、まだ実験等でのエビデンスはとれていない。しかしながら、上の例からも経験的に認められるのである。
もちろん、重度のハウスダストアレルギー子どもには、このようなタイプのカバーが必要だろう。しかし、その場合でも皮膚に触れる部分にはミクロガードそのままはお勧めできない。最低、その上にガーゼカバーを2重にかけるか、パシーマのような吸湿性の高いガーゼケット、綿毛布との併用が必要だ。
軽度の場合は、ホコリの少ない手摘み系のダウンを使った熱融着キルトの羽毛布団に代表されるような、吸湿性とホコリを両立する寝具を選び、オーガニックコットンなどの安全なカバーやケットを使い、部屋や布団をこまめに掃除するという基本に立ち返るのがベストだと思う。
ましてや、乳児の段階からアレルギーに対しての隔離策をとるべきではないと私は思うのだが・・・。
同様の理由で、洗えるが吸湿性の悪いポリエステルわたの布団、アクリルやポリエステルの毛布もおすすめできない。できる限り、子どもたちには自然素材のふとんで寝かせてあげたいと思うのだが・・・
効果はというと、ふとんをビニールでくるんだ状況に近い、と考えればいいのではないか?だから、布団から出るホコリやダニ、ダニのふんなどは出てこない。その反面、ビニールまでとはいかないが、非常に通気性が悪いので、吸湿発散という寝具本来の役割を果たさない。表面がポリエステルで汗を吸わないのと、生地の通気性が悪いという二重苦で、実際に使うとものすごく蒸れる。
実際に私どものお客様で、ハウスダストに弱いお子様がいらっしゃって、一人はミクロガードを使い、もう一人は普通のカバーを使っていたところ、朝になると二人とも普通のカバーのふとんに移動してしまうとおっしゃた。
当たり前である。
ミクロガードの対象になるユーザーは、比較的アレルギーの多い幼児~小児が多いのだが、子どもは基礎代謝量が高い。30~49歳の成人の平均代謝量が20~23Kcal/kgに対し、乳児は60K、幼児で40~55Kと2~3倍もある。子どもが寝ると汗びっしょりというが、当然なのだ。
つまり、眠って-汗をかいて-成長ホルモンを分泌させて大きくなるのである。だから、子どもは特に蒸れをきらう。
睡眠科学的にいえば、最初のノンレム睡眠で最も多い成長ホルモンが分泌される、これはノンレム睡眠の深さにほぼ比例する。実は、その前に多量の発汗があるのだが、この汗を素早く吸湿発散しないと、寝具は蒸れる。蒸れると不快感が高まり、深いノンレム睡眠が妨げられ、成長ホルモンの分泌が十分でなくなる、という仮説があるわけだ。
この仮説は、まだ実験等でのエビデンスはとれていない。しかしながら、上の例からも経験的に認められるのである。
もちろん、重度のハウスダストアレルギー子どもには、このようなタイプのカバーが必要だろう。しかし、その場合でも皮膚に触れる部分にはミクロガードそのままはお勧めできない。最低、その上にガーゼカバーを2重にかけるか、パシーマのような吸湿性の高いガーゼケット、綿毛布との併用が必要だ。
軽度の場合は、ホコリの少ない手摘み系のダウンを使った熱融着キルトの羽毛布団に代表されるような、吸湿性とホコリを両立する寝具を選び、オーガニックコットンなどの安全なカバーやケットを使い、部屋や布団をこまめに掃除するという基本に立ち返るのがベストだと思う。
ましてや、乳児の段階からアレルギーに対しての隔離策をとるべきではないと私は思うのだが・・・。
同様の理由で、洗えるが吸湿性の悪いポリエステルわたの布団、アクリルやポリエステルの毛布もおすすめできない。できる限り、子どもたちには自然素材のふとんで寝かせてあげたいと思うのだが・・・