高校再編
12月の県議会において、県教育長は「高校再編計画を1年先延ばしする」と答弁したと報道にありました。
この問題について、「第23期滋賀県産業教育審議会答申の概要」で産業教育における現状と課題に触れ方向性を示しています。さらに、「今後の県立学校の在り方について(報告)の概要」ではⅠ県立学校を取り巻く現状と課題、Ⅱ今後の県立学校のあり方、Ⅲ今後の県立学校のあり方を実現するために、で詳しく述べています。抜粋して以下に記します。
Ⅰでは;1、社会の多様化 2、生徒の多様化 3,中学校卒業予定者の増減に伴う高等学校の規模の変化 4,特別支援学校に在籍する児童生徒の増加 5,危機的財政状況の5つを課題としてあげています。
Ⅱでは、【課程のあり方】で、全日制課程について、学校の統廃合も含めた学科構成・規模・配置の見直しが示されています。【適正規模】について、概ね6学級から8学級程度としています。さらに、平成30年度あたりを目途に適正規模化とあります。
Ⅲでは、☆県立学校のあり方を見直し、廃止を含めた統合・再編が必要である。☆以下に留意しつつ、再編計画の策定・実施が求められる。
①再編計画の策定;市町教育委員会や学校関係者などの意見をうかがい、将来にわたり豊かな教育環境の下で、児童生徒が教育を享受できる計画とすること。
②再編計画策定後;県民に対し広く周知・啓発に努め、実施に際して混乱が生じないよう配慮すること。
③再編計画の実施;再編に伴い、現に在籍する児童生徒が不利益を被らないよう配慮すること。 こうしたことが記されています。
年間500~600人の中途退学者がいる今日、社会状況を鑑み、学科の再編を基盤にした統廃合を真剣に考える時期に来ていると考えます。県に提出された県立高校のあり方を問う報告書は、社会や子どもたちのニーズを考えたとき、より良い学校環境作りを目指したものと考えます。
Ⅲの②にもあるように、県は拙速になることなく県民の意見を聞き、納得の上で取り組むべきだと思います。同時に、何処かの政党とその支持団体が言っているように、決して財政難と少子化を理由に統廃合を進めているのではないことを知るべきだと思います。