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汗はどこへ行く?

テーマ:眠るための道具・寝具のお話
やけに暑い夏。まだまだ続きそう。
本麻クール掛ふとんや、敷パッドを値下げしたが、当面やっかいになりそうで、今買ってもまだまだ使えると思う。

さて、夏といえば汗。 眠るためには体温を下げなければならず、その温度調節のためにヒトは汗をかく。このメカニズムは年中同じなのだけれど、気温が高い分夏の方が発汗量が多い。

何度かお話ししているが、この汗が最も出るのは入眠から30~40分ぐらい。最初の深いノンレム睡眠に至るように、汗をどばっとかいて体温を下げるのである。当然だが、眠りの後半では発汗しない。

かいた汗はどうなるか、通常はシーツやふとんで吸うことになるが、その汗をどこかで発散しないと、特に背中の裏は汗が溜まりやすい。

だから、シーツから敷寝具にかけては、空気の移動層を作ってやると湿気の発散が早くなるのだ。
たとえばこのようなハニカム構造のシートを、麻のパッドやシーツの下で使うと効率が良くなる。

ハニカムシート


麻の敷パッドは非常に快適なのだが、汗を一定量吸うと、下のマットレスや敷ふとんとの組み合わせによってはうまく水分を移動して発散させることが難しくなる。そんなときに使うと有効なのだ。

暑いからこそ、自然素材の涼感を大切にしたい

テーマ:眠るための道具・寝具のお話
本当に毎日暑い。日本の夏は暑いより蒸し暑い=湿度が高いのでやっかいだ。

節電をしなければならないけど、夜はエアコンも適度に有効に使うべきと考えている。
無理をして睡眠の質が悪くなると、昼間の能力が低下する、場合によっては事故につながる。免疫機能が低下して、バテる、病気になる。・・・といいことは一つもない。

さて、巷に出回る多くの「冷感」なり「涼感」寝具。そのほとんどは合成繊維を始めとするものが多い。ジェルなんか処分がやっかいこの上ない。いくら冷感でも吸湿性がないと、熱が体温と平衡した時に蒸れることこの上ない。

グリーン購入を推進する立場としては「生分解する自然素材を優先」「できるだけ地産地消をめざす」ということから、麻100%にこだわったものを「製造小売り」している

つまり、
1.麻は熱伝導性が高いので、熱がこもりにくい
2.吸湿性が非常に良いので、湿度が高い日本の夏に合っている。
3.近江は麻の一大生産地である
4.麻わたを始めとする、加工工場も近くにある

asa

そこで、地元の麻を使い、地元の工場で製造して販売を始めたのが本麻クールシリーズの本麻クール掛ふとん本麻クール敷パッド本麻クール枕パッド

といっても、麻は結構高級な素材である。こだわればこだわるほどに。大手量販店のように、海外で大量に生産して・・・というのではあまりに芸がないから、中間マージンや余分な流通コストをぎりぎりつめてお届けしている次第である。

使うと、リクツ抜きに快適。

詳細については何回かで紹介しているので、その記事をご参照いただきたい。

暑がりのための本麻クール枕パッド物語

テーマ:眠るための道具・寝具のお話
役割をすでに終えている、と思っているのだが、量販店の店頭などを見ても低反発ウレタンを使った枕は実に多い。このようなウレタン系枕の最大の泣き所が「通気性の悪さ」なのだ。

実際に夏使っている方は実感できるが、首の後ろに汗がこもって、蒸れることこの上ない。低反発ウレタンの説明に「オープンセルだから通気が良い」と書かれていることがあるが、とんでもない。蒸れて当たり前なのである。

最初はメッシュ構造のカバーやアタッチメントを作っていたのだが、本麻クール敷パッドを作るときに、これを使ったら良いのではないかと思ったのが最初である。

というのも、本麻クール敷パッドは150cm巾の生地を使って多針キルティングを行なう。そこからシングル、セミダブル、ダブルサイズを作るのだが、一番多く作るシングルサイズは約45cm巾のそつができるのだ。これを枕パッドに加工すれば、生地を有効利用でき、コストダウンにもつながると考えた。

そうして生まれたのが「本麻クール枕パッド」である。
本麻クール枕パッド

麻の冷ややかさと、麻わたの吸湿性が相まって、蒸れが少なくなった。特に男性は汗かきが多く(私もだ)枕の汚れが早い。頭寒足熱ということからいえば、夏場だけでなくオールシーズン利用できるのだ。
汚れが付きにくいというリネンの特徴もあり、特に男性にはおすすめである。

今年は、Type20とType21というほぼ完成形を提供している

特徴は枕の固定するのに従来のヒモからゴムに変更したことだ。当初は、余り物から作った的な感覚もあって、あまりコストをかけずにするためにヒモでくくるようにしていた。ヒモについては店で再度縫い込みをしていたのだけど、ヒモそのものの強度に不安があり、今年はゴムに。

本麻枕パッド

これで結構安定するようになった。

Type20は太番手のリトアニアリネン、(なんとか)両面使えるようになっている。
45×65cmで3,480円
本麻クール枕パッドType20

Type21は今年オリジナルで織った40番手の近江縮み。裏面は60番手のラミー平織。こちらは縁巻も麻100%を奢っている。
3,980円
本麻クール枕パッドType21

Type21の本麻クール敷パッドお買上の方には、同種類の本麻クール枕パッドが半額に、という店頭キャンペーンも実施中。
このキャンペーンのご注文はメールinfo@sleep-natura.jp へ


オリジナル本麻クール掛ふとん物語

テーマ:眠るための道具・寝具のお話
オリジナルの本麻ふとんを始めたのは、もう10年以上前のことだ。

それまで麻のふとん、といえばメーカーの既製品を仕入れて販売するのがほとんど。
最初は小千谷縮や有松絞りなど、ちょっと素材にこだわったものを始めた。価格は5~6万円ぐらい。実際、生地が高いので製造直販で販売してもそれぐらいついた。西川の小千谷縮のふとんは8万円したもの。

数年前までの中心は、宮崎登志雄さんの柿渋や草木染めなどの手染めからなる本麻生地に、Toscoの麻わたを入れたものだった。4~5万円ぐらい。
柿渋本麻ふとん

雰囲気は抜群に良いが、夏物だからなかなか簡単に手を出してもらえる価格ではない。もう一つ、生地も中わたも本麻なんだけど、カバーが必要で、やはり本麻のカバーといえばそれなりの値段がするのである。できればそのまま丸洗いができた方が良い。

丸洗いのできる麻ふとんはすでにあったのだが、生地が40番手で重かった。盛夏に使うタオルケットやガーゼケットの代わりとはいかなかったのである。

中わたも、最近は0.6kgぐらいで仕上げているが、0.9~1.2kgぐらいが普通だったから、盛夏に涼しいかというと疑問があった。

本麻クール敷パッドを作り始めて、掛ふとんも同じしくみでできないか、と考え、ちょうど滋賀麻工業が丸洗いできる麻わたを開発したところだったので、80/60という軽量の近江縮み生地が手に入ったことから、最初の本麻クール掛ふとんを仕上げたのが4年前。

本麻クール掛ふとん

使ってみると、とにかく軽くて涼しい。それまで夏はパシーマを使っていて、それなりに快適だと思っていたが、まったく次元が違う。
一番の理由は生地が軽いということだ。麻の生地は重い生地が多く、敷には良いが掛にはいま一つ、と思っていたのだが、80/60番手ともなるとさすがに軽い。タオルケットだと足にまとわりついて、好きでなかったのだがそれもない。麻の心地良さを十分味わいながら、丸洗いもできる。

ウォッシャブルの麻わたを使わなくても、3インチの多針キルトなら洗うことができることがわかって、近江縮みに加えて、60リネンや60ラミーのバリエーションを増やした。製造直販だから価格も19,800~29,800円と比較的リーズナブルに抑えることができた。

これを作ったおかげで、旧来の本麻ふとんは、デザイン上を除き存在意義を失ったと行っても過言でないだろう。涼しく眠るという目的からすれば、ベストといっても過言でない。

ぜひ一度試していただきたい。手放すことができなくなるだろう。

楽天からも注文が可能である


蒸し暑くなったら やっぱり麻

テーマ:眠るための道具・寝具のお話
ここ2~3日、非常に蒸し暑くなってきた。
おかげさまで、オリジナル製造販売している本麻クール敷パッドのご注文が急にアップ。

特に、今年社運をかけて(まではいってないけど、結構リスクを張って)オリジナルで織った近江縮みの敷パッドが好評である。

本麻クール敷パッド21BL

Type21と呼ばれるこのタイプ。実はここに至ったのは「涼しいパシーマ・サニセーフ敷パッドを作りたかった」というのと「洗える『しとね』敷パッドが欲しかった」という2つの理由がある。

「本麻 敷パッド」 とネットで検索すると一番多く出てくるのはイワタさんの『しとね』という本麻の敷パッドである。通販生活にも出ているし、かつては私の店で扱ったこともあった。

近江縮みの本麻生地に、麻のわたをニードルパンチしたもの。シャリ感があって涼しい。ただ、問題は非常に洗いにくいのである。原因は堅くニードルパンチした麻わたといえるだろう。他社のサイトを見ると「本麻のシーツと一緒に使ってください」とあるが、これでは近江縮みの良さが生かせない。

というわけで開発を始めて8年目、毎年試行錯誤を行い、今年簡単に洗えて近江縮みのシャリ感をそのまま味わうことができるType21が完成した。裏生地も60番手のラミー本麻生地を使っているので、縫製の糸をのぞけば100%麻で出来ているパッドなのだ。

さて、かなり暑いので掛けも羽毛肌ふとんから、本麻クール掛ふとんに交替。

自画自賛かもしれないが、おそらく日本で最もさらっとして気持ちの良い夏の掛けふとんだ。タオルケットはもちろんのこと、ガーゼケットも敵ではない。
足に巻き付くことが少ないので、空気の入れ換えが早く、麻だから熱のこもりがほとんどない。
枕パッドと合わせると極上なのである。


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曳山博物館前の眠りのプロショップSawadaのオーナー
睡眠指導士や睡眠環境コーディネーターの資格を持ち、日夜快眠実現のために、いろいろと寝具やベッドの研究を続けています。

副業として、アートインナガハマなど、街中のまちづくりにもいろいろ関わっています。

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