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(特に低反発枕愛用者に)本麻クール枕パッド

テーマ:眠るための道具・寝具のお話
先日ご来店いただいたお客様が「低反発まくら使ってるんですけど、夏になるとものすごく暑いんですよね」

ブームになったから、低反発まくらを使っていらっしゃる方も多いが、冬と夏に問題がある。
低反発まくらに使われるヴィスコエラスティックフォームは「冬硬く・夏柔らかく」すなわち温度によって硬さが変わるという性質がある。しかも、オープンセルといいながら通気性は非常に悪い。

その結果、夏は柔らかくなるので身体に密着して、汗の逃げ場所がなるなり、蒸れてしまう。素材の性質からいえば、当然の帰結ということになる。しかも、多くの場合低反発フォームの上にシーツだけ敷くという、寝床内の温湿度コントロールからいうと、ありえない使い方を推奨していることが多いので、余計だろう。

さて、低反発に限らず、ウレタン系などソフトなまくらをお使いの方、特に汗かきの方は首筋の寝苦しさに困っている方が多いようだ。ジェル系は冷えるけど汗は吸わない。

そこでおすすめしたいのが、本麻クール枕パッド。
麻の生地と麻わたを使って多針キルトで作った、枕の上に敷くパッドである。
麻は熱伝導性が良いから、熱をうまく逃がしてくれる。さらに吸湿発散性もいいので、汗でべとべとすることもない。

本麻クール枕パッド


こんな感じ(これはType11の画像)


今期は2種類を製作した。今年から枕にかけやすくゴム式に変更。

本麻クール枕パッドType20 は昨年のに比べて太番手のリネン生地を使っているので、涼感と吸湿性がアップ。カラフルな先染めの6色で、ナチュラルでカジュアルな感覚。3,480円

本麻クール枕パッドType21 は40番手シャリ感の強い本場近江縮みの生地を使っている。涼しさ度は極上のNo.1。3,980円

両方とも、オリジナルで織って染めて作った当店だけの生地である。
眠っていて、なんか首筋がもやもやするなぁという方にはおすすめの逸品。
冷却効果のあるジェル系の枕パッドを使う場合は、ジェルをこれの下に使うのがベスト。

素材にこだわって作ったので、是非お使いいただければと思う。




近江縮みの本麻クール敷パッド完成

テーマ:眠るための道具・寝具のお話
洗うことのできる麻の敷パッドはないだろうか?と暑がりの私がふと思い、しかも、地元で生地も加工も全て手配できることに気がつき。最初に本麻わたを使った丸洗いできる敷パッドを作ったのは2005年。
それから8シーズン毎年いろいろと工夫しながらバージョンアップしてきた。

今シーズン、今日から投入する本麻クール敷パッドType21はその集大成的なものといえる。
従来Type17という表面が近江縮みのラミー麻100%、裏地に近江産のラミー麻100%の生地を使い、麻わたを300g/㎡たっぷり使ったものを提供してきたのだけれど、表生地は60番手の近江縮み。さらっとした柔らかいシャリ感で悪くないのだけど、暑がりの男性向け・・・というか私の好みではシャリ感が今一つ足りなかった。

そこで、今シーズンは40番手の近江縮みの生地をオリジナルで織ることにした。400mというロットは簡単ではないが、そこはベストをめざしてチャレンジあるのみ。染めも掛用にあわせてオリジナルだ。ブルーとベージュが各200m仕上がってきた。
涼感あふれるシャリ感が実に心地良い。

裏地は60番手のラミー平織りでこれは従来通り近江産である。


ちゃんとした画像は後で撮影することにして
本麻クール敷パッド21BL

本麻クール敷パッド21BE


価格はシングルサイズのみ 21,800円。同じ生地を使った枕パッドは3,980円。
敷パッドと枕パッド同時購入で合計金額より1,000円割引となる。

苦労しただけあって、ほぼ満足できるものができた。
同様の麻の敷パッドはイワタさんのが有名だ。それは麻わたが固わたなので気楽に丸洗いはできないのだが、こちらは丸洗いも楽々。しかも両面麻生地というゼイタクな仕様にしている。これの方が涼しいからだ。それでも、地元近江で糸から生地、中わた、加工までを行ない、生産直売体制で25~30%をコストダウンすることができた。

中間流通がなく、地元の加工場なので物流にかかるCO2も非常に少ない

だまされたと思ってお使いいただきたい。裏切られることはないという自信を持っての新製品である。



新しい本麻のオリジナル敷パッド

テーマ:眠るための道具・寝具のお話
6月に入り、涼しかったりするものの、湿気の量が少しずつ増えてきている。
こんな時にさわやかなのが麻、特に今の時期はリネンが良い。

5月初めに生地が入荷して以来、加工中だったオリジナルの本麻クール敷パッドが仕上がってきた。
新製品はType-20と呼ばれる。

本麻敷パッドType20


特徴は
マスターオブリネンの認証を受けたリトアニア・シウラス社で織った6色のオリジナル生地を使用
経糸は白で横糸がカラーの先染めシャンブレー生地なので、生地の風合いが自然
従来のカラーリネンより太番手(25)の糸を使っているので、より冷感がアップ
近江の麻わたを使用した近江産。丸洗いOK。
ウォッシャブルタイプとしては最大クラスの中わた620g入り。生地が厚地になったことと併せて吸湿性がアップ
両面とも同じ生地なのでリバーシブルで使用可。プラス冷感もアップ
シングル・セミダブル・ダブル+枕パッドのラインナップ

本麻クール敷パッドType20

シウラス社シャンブレー生地

太番手の生地なので、糸にネップ(部分的に太くなったり、こぶになったりする)や織りむらがでる。かえってそれの方が味があるという意見もあるけど。
同じ価格で近江産の40リネンを使ったType-13の方が糸が細い分緻密なイメージ。どちらが良いかは店頭で触ってお決めになって欲しい。

週末には、今度は地元の「これぞ近江縮み」というイメージぴったりの、これも当店オリジナル生地を使った敷パッドが仕上がってくる。

こちらもお楽しみに。

毛布の使い方 その2

テーマ:眠るための道具・寝具のお話
比較的代謝量の多い男性なら、こんな経験はないだろうか?

毛布を使っていて、最初は暖かくて良かったのだけど、暖まるにつれ蒸れた感じになってきて、毛布を蹴飛ばしてしまうということ。

快適な寝床内(しんしょうない)の温湿度は温度33℃、湿度50%といわれる。(湿度は55%±5%といわれる場合もあるが、ほとんどかわらない)

寝る前の寝床内つまり布団の中の温度を10℃としよう。昨日今日だと5℃ぐらいになる場合もある。特に湿気の多い布団はそうなりやすい。布団に入ると、布団はヒトの体温(深部体温は36℃ぐらい、体表面体温は32℃ぐらい)で暖められる。最終的には33℃ぐらいになるわけだ。一般的に暖かいというのは、素早く暖まるかということと、暖まるまでの接触温感が高いという2種類が合わさったものだと考えて良い。毛布は接触温感を高めるのに役に立つのである。湿気が多い布団は暖めるのに時間がかかってしまう。-干していない木綿布団の欠点である。

さて、寝床内の温度が33℃に上がってくのだけど、最初のノンレム睡眠時には多くの発汗があるので、寝床内の湿度も上昇する。そうすると、布団の中が蒸れた状態になって寝苦しくなる。そこで、足で毛布や布団をはねのけて、寝床内の温度を下げるということが無意識に行われるというわけ。

アクリルやフリースなどポリエステル素材は、接触温感も高いのだが、一番の難点は吸湿発散性が無い、あっても時間がかかる。木綿わたの布団が大半だった少し昔は、木綿わたを暖めるのに時間がかかったので、接触温感が高く、吸湿性が無い故に水分の少ないアクリル素材が多く使われたのである。

ところが布団が軽くて、吸湿発散性に優れた羽毛布団の場合は、基本的に暖まるのが早い。アクリル毛布を使うと、羽毛の持つ吸湿発散性が損なわれるため、羽毛布団にはアクリルやフリースの毛布はおすすめできない。発汗の少ない、寒がりの女性ならいいかもしれないが・・・。

綿毛布も広く使われている。吸湿性はいいのだが、発散性(放湿性)が良くないので湿気を含むとかえって暖まりにくくなる。これも今ひとつ。

BUGATTI


ドイツから輸入しているIBENAの毛布は綿60%アクリル40%なので、吸湿性のある綿と接触温感のあるアクリルの良さのコラボである。1,100g~1,200gぐらいという軽さもあって、使いやすい。価格もお手頃だ。

一番おすすめはウールの毛布だ。汗を吸って発熱するという特性、放湿性の良さなど、羽毛布団には一番相性が良い。一般的なウールは毛刈りといってあまり嵩がないが、ウールでアクリルのようにボアタイプになったものが良い。自然な暖かさを感じることができる。

marazottoカシミヤ毛布

ウール毛布の他にも、キャメル・アルパカ・ビギューナ・カシミヤなどの高級獣毛毛布は風合いもいいので、さらにおすすめ。なかでもカシミヤは一番だろう。イタリア・マラゾット社のカシミヤ毛布が絶品である。たしかに毛玉は出るが、使用感の官能性はなんともいえない。

肌が敏感なアトピーなどの場合は、保湿効果と肌にやさしいシルク毛布もおすすめである。



毛布の使い方

テーマ:眠るための道具・寝具のお話
寒い。特に部屋の中が。
ヨーロッパでも寒波だそうで、来週出発する娘が「どうしよ~」と喚いていたけど、向こうは部屋の中が暖かい。
北海道でもそうらしい。ところが、我が家は築80年近くになる日本家屋。部屋は冷え切っている。

さて、寒いときには毛布をということになるのだが、今日はその使い方について。

アクリル毛布


その前に、保温力とはなにかを考えてみよう。

保温力とは字の通り、保温する=熱を逃がさない力である。これには2種類あるのをご存じだろうか?
まずは断熱性だ。断熱性が良いのは空気なので、空気を多く含んだ=嵩の高い布団は断熱性が高い。昨今、アルミシートの敷が通販などで販売されているが、これもアルミの断熱性を利用したものである。
もう一つは、空気を閉じ込めておく能力。身体の周りがすかすかだと、体熱で暖まった空気が逃げてしまうので、身体の周りの空気を逃さないようにするチカラ。これは寝具のフィット性が重要になる。

毛布はこの身体へのフィット性を高めるために使うものである。だから、しばしば羽毛布団を販売するときに使われたトーク「羽毛布団の場合は毛布は上に掛けて下さい」は本当は正しくない。もちろん、布団の上からかけるのであれば重ね着の理屈によって保温性は向上するが、この場合は別に毛布である必要はなく、肌ふとんでもキルトの上掛けでもいいのだ。

ファーやボアなど毛足の長い素材は暖かいが、これは接触温感が高いからだ。毛足の中に暖められた空気が閉じ込められるからである。毛足の長さはいろいろだが、毛布の表面にはこのような起毛や植毛がなされていて接触温感を高めるようになっている。一番最初に生まれたウールの毛布はウールの糸で織り上げた生地の表面をひっかいて起毛しているのである。

純毛毛布

このような毛布はかつて多く見られた。

さて、毛布は身体をくるみ、身体の周りの空気を逃がさないように使うのが重要な役割なので、身体に近いところで使うのが一番良いのである。

ところが・・・
素材を選ばないと、今度は湿度調整の問題が出てくる。それでは最適な毛布とは何なのか?

次へ続く

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曳山博物館前の眠りのプロショップSawadaのオーナー
睡眠指導士や睡眠環境コーディネーターの資格を持ち、日夜快眠実現のために、いろいろと寝具やベッドの研究を続けています。

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