政治とカネ
今日(10日)9:00より出初め式が臨湖を中心に行われました。私は体調不良のために欠席させて頂きました。
時間が経つのが惜しく、年末に買っておいた「政治とカネ」(海部俊樹著)を読みました。これには政界の裏話が記されています。その一部を2~3回に分けて?記します。
“政治が利益誘導本意では、いかにも寂しすぎるではないか。田中角栄氏には、演説上手、人並み外れた記憶力の他に、先を見通す力や人情味があった。しかも、やたらと仕事が早かった。「よっしゃ!」と引き受けたことは、ブルトーザーのごとき勢いでがんがん処理した。それに、問題が起きたとき、どうしたら収まるか、解決方法をひねり出すのも天才的だった。
・・。田中派には、五箇条といわれる縛りがあり、親分が黒といえば白でも黒になるという、ギャングもかくやの掟がまかり通っていた。「それが嫌なら出て行け!」というわけだ。しかし、出ればつぶされるのが分かり切っているから、みんな黙ってしまう。
何処かで聞いたような話ではないだろうか。そう、小沢一郎氏のやり方がこれとそっくりなのだ。彼は、田中氏のこの様な部分だけを踏襲してしまった。民主党幹事長時代、小沢氏は陳情を幹事長室に一本化したが、あれもかつて田中氏が用いた手法だ。
・・。政治家にとって、一番怖いのは選挙だ。何が何でも選挙に勝たねばならない。勝つためには街に出て一人一人説得するのが真っ当だが、それでは手間と時間がかかってしまう。
だから楽な方法に流れる。楽に流れれば、先立つものがいる。その先立つものを潤沢に抱え、驚くほど金離れがよく、選挙には滅法強い。竹下登氏に金丸信氏、「参院のドン」青木幹雄氏、それに小沢一郎氏を含めた「田中角栄的なる力」の源泉はここにある。”