野中広務
今日(27日)までの三日間、元官房長官野中広務の「天下を分けて」というコラムがありました。内容を少し記します。
“今回(衆議院選挙)の状況は;今日の政治状況は、小沢氏が改革と名付けて小選挙区比例代表並立制にしたことで作られた。(以来)政治家は大きな視点から日本の行方を考えず、党利党略できた。
(小選挙区による)ドミノ式は想定内か;ずっと反対してきた。6,7割の有権者の意向を政治に生かせる中選挙区制と違います。日本の風土に合いません。
昔と今では何が違うのか;以前は仲間を裏切らないことが重要でした。それが疎んぜられ、平気で裏切ることで派閥を力のないものにした。
小沢氏の西松建設献金問題はどのように見ているか;岩手だけでなく、東北の小沢氏の建設関係の処理はみごとなもので、西松建設一つではないのです。すべて仕切っていた。かつて建設省には小沢学校があった。ぼくら入れてもらおうと往生したんです。予算編成期、事務次官室の奥の技官室が解放されて地方の産物と酒を持っていった。上座に小沢氏が座って課長以上の幹部が報告に来る。事務次官もきた。小沢学校に入らなければ建設省に通じない時代が続いたのです。
国会の様子は;(地方議員から国会議員として登庁して)国会では地方の方がよほど真面目だと驚きました。議員は自分の質問時間しか来ない。同じ質問が出るが、大臣や局長は初めて立派な質問をされた顔で「ご指摘の通り」とか言います。小選挙区になってもっとひどくなった。(対立候補が選挙区中を走っているから)最重要法案も、趣旨説明にはいると150人近くがざっと立ち上がり、いなくなる(地方に帰る)。非常に悲しい状況です。
政治と官僚の関係は;副大臣や政務官を100人送り込んでも、何にも知らない政治家をお守りする官僚は大変だと思うんです。
政治主導とは;官僚はやはり国家の発展に役立とうと高い志を持つ人たちなのだから、そういう人たちの知識の上で、決断をするのが政治家の仕事だということを重んじなければいけません。自分たちがすべての知見に優れているわけではありません。
有権者に対してどのように思うか;現代はメディアからの情報が国民を間違った方向へ持って行く危険は多々あります。公正な報道を守っていかなければなりません。”
以上の話の中で、野中氏が「毎年1月17日は神戸に、3月20日には東京・霞ヶ関の慰霊碑に、夕方そっと行って献花しています。(当時)閣僚だった者として、足が動く限り続けたい。」と語っていることには感動しました。