油甚とは
テーマ:油甚本店
2008/03/27 14:54
「油甚」というのが当店のいわゆる屋号でございます。初代の名前が「甚助(じんすけ)」で、油屋甚助略して油甚と称した訳であります。創業は明治36年1月2日であり今年で105年となります。実はもっと古くからあったと誤解されている方も多いのですが、もともとは私どもより2軒南の四居治平方が油商を営んでおられ、甚助は美濃の国から四居家に奉公に来ていたわけであります。
しかるに四居家において商売を閉じざるを得ない事情が生じたのを機に、道具、のれんを買い受けて、甚助が新たに商売を起こしたと伝え聞いております。四居家といえば、現在観光情報センターとして利用されておりますが、長浜で最も古い民家ともいわれ、往時の姿に戻すべく改修工事が行なわれることに決まったようです。主家ともいえる家が大切に保存されますことは、(商売上の)分家にとっても誇らしく感慨深いものがございます。
私で4代目となるわけでありますが、食用油の製造、販売に始まって、絞り粕の利用から肥料商に広がり、油関連でその後ガソリンスタンド経営に着手し現在にいたっております。私自身、店頭に立つことはあまりなく「普段何をしておられるのですか?」とよく尋ねられるのですが、こういう時はこの商売の有難さ、「油を売っております」とお答えすることにしております。
ちなみに「甚助」を辞書で引きますと「淫乱な、または嫉妬深い性質。またはそういう性質の男」とございます。初代の親がこのことを知っていたら、息子にこのような名前をつけることはなかったでありましょう。初代はもちろん祖父も先代である父も、辞書の甚助からは大きくかけ離れた人物でありました。私もそうありたいと願っております。
しかるに四居家において商売を閉じざるを得ない事情が生じたのを機に、道具、のれんを買い受けて、甚助が新たに商売を起こしたと伝え聞いております。四居家といえば、現在観光情報センターとして利用されておりますが、長浜で最も古い民家ともいわれ、往時の姿に戻すべく改修工事が行なわれることに決まったようです。主家ともいえる家が大切に保存されますことは、(商売上の)分家にとっても誇らしく感慨深いものがございます。
私で4代目となるわけでありますが、食用油の製造、販売に始まって、絞り粕の利用から肥料商に広がり、油関連でその後ガソリンスタンド経営に着手し現在にいたっております。私自身、店頭に立つことはあまりなく「普段何をしておられるのですか?」とよく尋ねられるのですが、こういう時はこの商売の有難さ、「油を売っております」とお答えすることにしております。
ちなみに「甚助」を辞書で引きますと「淫乱な、または嫉妬深い性質。またはそういう性質の男」とございます。初代の親がこのことを知っていたら、息子にこのような名前をつけることはなかったでありましょう。初代はもちろん祖父も先代である父も、辞書の甚助からは大きくかけ離れた人物でありました。私もそうありたいと願っております。