ゴアテックスの羽毛布団って・・・

テーマ:羽毛ふとんのお話
東北のお客様から、羽毛布団のリフォームのご注文をいただいた。

早速送っていただいたところ、西川リビング(旧 大阪西川)製で、側生地には綿100%との表記。
いろいろとお客様と打ち合わせをして、早速解体を行ったのだが、何かおかしい。

まず、解体時に通常なら生地にへばりついているダウンファイバーがない。羽毛布団は長く使っていると、羽毛のファイバーやネックフェザーといった小さなパーツが綿の生地にへばりつくのだが、それがない。

表の生地の汚れに比べて、中の羽毛の汚れが非常に少ない。使用年数相応にヘタってはいるのだが、汚れがついていない。調べてみたら、サイドのラベルに小さくGOREとの表示。綿の生地にゴアテックスを貼り付けたゴアテックスラミネート生地の羽毛布団なのだ。

メーカー曰く、ゴアテックスラミネートは湿気を通して、汚れは通さないという。もともとアウトドア用で雨は入らないが湿気は通すという機能性が売りだ。その通りであれば、理想的なのだが実際にはそうではないことが多い。経験的にゴアテックスの羽毛布団は蒸れが気になる。ゴアテックスラミネートの羽毛生地は通気性が良くないのだ。今回の羽毛布団も生地を20cm四方にカットして通気を見てみたが、あまり良くない。Hefel社のような通気性の良い生地と比べるとよく分かる。

つまり、静的な平衡状態では湿気を通すのだろうが、睡眠生理的には最初のノンレム睡眠でおきる急激な発汗には対処できないのではないかと思われる。
結果、外気との交換はあまり期待できないので、確かに中の羽毛は汚れないのだろう。でも、これって本当に本来の姿だろうか?通気性の良い生地によって、空気の交換がスムーズに行われ、それを通じて温度と湿度が調整されると思われるのだ。

長年使われているので、一定の評価はあるのかもしれないし、ハウスダストを気にするヒトにはいいかもしれない。そうであっても、自然に眠るという私たちの持つコンセプトからはずいぶんと乖離しているように思われた。

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