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眠りを考えて・・・お眠り

テーマ:眠りのお話
今日、明日と東京は市ヶ谷で日本睡眠環境学会の学術会議・・・というか睡眠環境シンポジウム。

先日訪れたジャパンテックスでお会いしたアイ・スリープの犬山さんに誘われて参加。日本睡眠環境学会では寝具の性能評価について取り組んでいたのだが、今日は寝ごこちという、どちらかというと主観の強い、しかし重要なファクターをどのようにとらえて、評価していくかということがテーマだ。

突き詰めれば、寝具の物理特性も重要なのだが、実際に使った時の使用感・官能評価をどのように捉えて、考えていくかという当たり前のことなのだけど、数値化しにくい項目なのだ。

私の最近のテーマは側臥位(つまり横向き寝)の敷・マットレスをどう考えるかということなのだけど、奈良女子大の久保先生の研究が興味深かった。男女差はあるが、睡眠時に寝返りをしていく結果、結構な割合で横向き寝が多いということと、加齢によって体圧分布が胸に大きくなるということである。

会場には知った顔の寝具店はいなかったのだけれど、何人かの知り合いがいて、懇親会でもいろいろと情報交換できた。

夜はまたしてもABBEY ROADか・・・の予定だったけど、飲みすぎてホテルの部屋でダウン。目が覚めたら12時過ぎ。半蔵門って周りになんもないんだよなぁ・・

夏バテと快眠と節電

テーマ:眠りのお話
暑い夜が(昼も)続く、日中の温度が高いために夜になっても輻射熱がばかにならず、寝室の2階に上がるとむわっとした熱気がばかにならない。

さて節電が叫ばれているので、エアコン使用を控える方も多いが、夜は電力に余裕があるので無理をしない方が良いと思う。特に、輻射熱を防止するためには前もって部屋を冷やしておいた方が良い。

なぜかというと
輻射熱大→部屋の温度が下がらない→体温の放出に時間がかかる+不快指数が高い→眠れない、あるいは眠りが浅い→成長ホルモンの分泌量の不足→体の修復不十分→疲れがたまる→夏バテ

風が吹けば桶屋が・・・という以上に、明快に体に良くない。
特に入眠から30分は、発汗とそれによる熱の放出が多い。逆に言うと、この汗の吸湿発散と熱放出がうまくいかないと、最初の深いノンレム睡眠・・・このときにもっとも成長ホルモンが出る・・・が得られず、睡眠品質が低下するわけだ。

エアコンは体に良くないから、という方が多い、理想をいえば、植物が周りに多い環境で自然のそよ風で眠るのがベストではあるが、現在の住宅はそうはなっていないから、全く使わないというのは問題である

一方、エアコンをいつまでも付けておくのは問題で、タイマー4時間ぐらいがベストかな。入眠から4時間ぐらいまでは体の温度が下がっていくので、エアコンがあった方が良いが、そこからは覚醒へ向けて体温は上がっていく。

私が、ジェルや巷に多い涼感寝具に否定的で、麻をおすすめるのは、ジェルや涼感寝具では、汗の吸湿発散のメカニズムが不十分(というかジェルはまったく吸湿性を持たない)からである。確かにジェルにはそれなりの冷却能力があるので、もしジェルを使う場合は、その上に吸湿性のある麻わた入りパッドやサニセーフなどの脱脂綿入りパッドを組み合わせるべきだろう。 この場合、巷に多く販売されているポリエステルわた入りの「汗とりパッド」では汗取りにならないのは明白である。

エアコンを使う場合は上に、これも麻やガーゼのケットを掛けた方が良い。風に直接皮膚をさらすと、疲れがとれにくいからである。

暑すぎる夜

テーマ:眠りのお話
暑い、昼も暑いが、夜も輻射熱が結構あって暑い。
これだけ暑いと、冷感寝具といえども限界がある。夜は電力が余っているので部屋を冷やしておいた方がいい。アロマ大使さんの店の前には見事なゴーヤカーテンがあるが、輻射熱予防にも効果的だ。

暑い夏の夜、入眠を妨げるしくみは2つ。

まず、熱放射がうまくいかなくなる。眠るということは、体(内蔵)の温度を下げて休めるということであるが、室温が体の表面温度33℃に近づくにつれ、体からの熱放射がうまくいかなくなる。室温を28~29℃ぐらいにして、熱伝導の良い素材を使うことが大切である。 麻が冷やっとして気持ちいいのは、熱伝導性がいいからである。 シーツを冷蔵庫に入れて使うと気持ちが良いというのもこのリクツ。

温度が高くなると、飽和水蒸気量が増え=空気中の水分量が多くなる。熱の放出は発汗によっても行われるが、その水分を素早く吸って、外へ出す仕組みをつくらないと、体の周りの湿度が高くなり、蒸れて不快指数が上昇する。いわゆる寝苦しいという状況だ。 このためには体の周りに空気の対流層を作るといい。つまり扇風機によるそよ風だ。風を体に当てすぎると疲れるので、部屋の外へ向けて扇風機を回し、部屋の中の対流を作るのがベスト。

衣料に使われるドライ素材を使った寝具もあるが、一般的にドライ素材は肌側と反対側(通常は表)に空気の流れが必要であり、寝具の場合は素材自体の吸湿性能の問題もあって蒸れやすいという問題があって、実際に使うと、麻や綿のガーゼなどの天然素材の方が気持ち良い。

この吸湿性能はJISの場合は8時間後とかで計測するが、実際には短時間でどれだけ吸えるかが、快適さに大きく関わってくる。

ねむりはかせとしては、やはり夏は自然の冷感素材「麻」をおすすめする次第である。理屈抜きに気持ち良いからね。もっとも適度に干すことは、快適さを保つ上では重要なのだ。

楽天ショップでは9/1まで麻製品は10倍ポイント。今が買い時かな。

電子スモッグと放射能

テーマ:眠りのお話
書類を整理していたら、たぶん昨年のケルン国際家具見本市でもらったパンフレットが目に付いた。

電子スモッグ1

記事のタイトルは「電子スモッグ-目に見えない密やかな汚染」とでもいおうか。(毎年行くくせにドイツ語はほとんどダメ) 代表は、携帯電話や電子レンジ、IH調理器などがあげられる。電子スモッグの問題についてはこのようなレポートを読んでいただきたい。オール電化で使われるIH調理器は子どもや・・・特に妊婦には問題が多いとされる。

これはオーストリアのあるベッドメーカーPronaturaのパンフレットの中にあるページだ。Pronaturaだけでなく、HuslernestやRelaxなどは異口同音で、電子スモッグの影響をできる限り避けるため、と彼らは言う。それゆえに、マットレスのシステムはもちろんのこと、ベッドフレームにも金属の金具を一切使わない。唯一、ファスナーのつまみぐらいか。ヨーロッパには、部屋の電磁波や地磁気の状態を一部屋7,000円ぐらいで調査するサービスまである。

なぜ,ベッドメーカーが?というと、人生の1/3は睡眠だし、睡眠は健康を回復するものだから、電磁誘導が起こりやすい金属コイルのスプリングはもってのほかという訳だ。

電子スモッグ2


実際どうなのかというと・・・、携帯電話はそばにあるし、ベッドの周りにも電気製品は多いし、完全に電磁波フリーは無理なんだが、できる限り避けることは可能だ。

ヨーロッパはチェルノブイリを経験したからなのか、有害物質や電磁波、放射能などの障害に非常にナーバスだ。日本ではまだまだ普及していないエコテックス100規格(繊維の安全性を見るもの 1000規格だと製造時からの環境負荷もチェックされる)の認証を取るのは当たり前になっている。

だから、3月末のドイツからの訪問団の人数が当初の1/4になったというのも理解できるわけだ。

日本の現場をみると、放射能に過敏になっている人が、実はオール電化で・・・という方は少なくない。
私見だが、子どもたちへのリスクを考えるなら、寝るまで(それも夜更かしで)携帯ゲームで遊ばすなんて、今問題になっている放射能のレベルよりリスクがはるかに高いと思う。(高輝度のディスプレイは脳神経への刺激が大きく、睡眠の質を著しく阻害する。睡眠の質が取れないと、発達に問題が出たり、情緒不安定=切れやすくなる、などのリスクが高い)

寝具でも、中国産アクリル毛布のホルマリン汚染の問題もあったし、ホコリだらけの羽毛や羊毛や木綿わたなど低級品ほどハウスダストなどを含めた日常生活におけるリスクが高くなる。防ダニにしておけば良いという問題でもない。現状では子どもの寝具の質が非常に悪い(=成長期の一番大切な時期に人生でもっともプアな寝具を使わされている)ので、このリスクも無視できないものがある。

リスクは正しく評価して、冷静に対処すべきだろう。

睡眠とエアコン

テーマ:眠りのお話
暑い夏。日本の夏は蒸し暑い=不快指数が高いのが特徴だ。

そして蒸し暑いとなかなか寝付けない。
まず暑いと、体温をなかなか下げられないために寝付きが悪くなる。吸湿性がないので否定的な見解を出しているジェルシートも、初期の温度を下げて入眠をはかるという点では悪くない。

眠ると最初のノンレム睡眠へ向けて、汗をかく。すると、寝苦しくて中途覚醒もしくは覚醒寸前のステージ1睡眠へ戻る。睡眠をするためには体温を下げなければならないので・・・よけいに暑苦しくなる。

この最初のノンレム睡眠をうまく過ごすと、睡眠の質はかなり向上する。そのためには、エアコンをうまく使うことも大切だ。もちろん、エアコンを使わないにこしたことはないが、かといって使わずに睡眠の質を落とすというのも問題である。夜は電力の余裕もあるので、適度なエアコンは現代では必要だろう。(軟弱なだけか・・・)

まず重要なのは湿度を下げて、不快指数を下げること。夏は敷寝具にそうとう湿気が残っているので、本当は毎日干していただくのがベスト。温度が高いと飽和水蒸気量が高いためで、実際かなりの湿気があるのだ。麻の寝具をおすすめするのも、熱のこもりが少ないことと、吸湿性能が綿より良いからなのだ。

ダイキンのエアコンには温度をV字制御するものがある。つまり、深い睡眠に向けては温度を下げて、眠りを深くし、覚醒へ向けては温度を上げていくという考え方である。最初のノンレム睡眠をうまくこなすといいので、2時間ぐらいのタイマーを使うのも良いと思う。

睡眠の低下は夏バテを引き起こしやすい。体調維持は十分に。
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ねむりはかせ

曳山博物館前の眠りのプロショップSawadaのオーナー
睡眠指導士や睡眠環境コーディネーターの資格を持ち、日夜快眠実現のために、いろいろと寝具やベッドの研究を続けています。

副業として、アートインナガハマなど、街中のまちづくりにもいろいろ関わっています。

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