S先生、さようなら。

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 一昨日、私が所属していた会から訃報が届きました。それを見て「えっ!」と思わず声を上げてしまいました。税理士のS先生がお亡くなりになられたというのです。

 

 

 S先生は私どもの顧問税理士ではありません。しかし、何年か前に私が所属していた別の会でいろいろと問題があり、それを憂いていた別の会員が、その会員の顧問である先生に相談した時に、先生は正義感と使命感から一生懸命に相談に乗っていただいた方でした。 

 おかげさまで、この問題は解決。先生の労力は、ものすごくかかってしまっていましたが先生は、それに対して何も求められませんでした。

 

 

 先生は高校を卒業した後に会計事務所に就職。大学を出たのではなく現場で仕事をされながら努力して税理士になられ、事務所を開設されました。私が高校時代の通学路で先生の名前は珍しいので「S事務所」と小さな誘導看板があったことは覚えています。

 

 

 そうして先生の人柄もあったのでしょうね。次第に顧問先も増えて、現在のところに自宅兼事務所を構えられ、その後は自宅を別に建てられました。先生は「税理士て儲かると思てるやろ(笑)。全部借金よ。」と笑われていたのが忘れられません。

 

 

 先生とお話ししていて、忘れられない言葉があります。1つ目は「ぱんやさん。私が一番うれしいことはな、私が顧問させてもらった会社は、1件も潰れてないんや、それどころかみな成長していい会社になっていってる。」ということです。

 確かに先生の顧問先は伸びた会社が多いです。また、廃業した会社も借金は残さず、いいソフトランディングしています。先生が本当に親身になって顧問先に対して適切なアドバイスをしてこられたんだろうなと思います。

 

 もう一つは「ぱんやさん。中小企業の主と言うものは基本的に孤独なんや。それが、基本的に相談できる相手と言ったら税理士・会計士しか、いないんや。それを我々は認識しておかんといかんのや。」ということです。

 

 経営者は3つの参謀を持たねばならないと言われます。1、会社全体を見る総務的な立場の者。2、財務をしっかり把握して運営する者。3、業務、例えばパン屋であれば技術的なことの向上を図り、パン屋を実際に運営していく者。でしょうか。

 

 1、3のどちらかがよく経営者の片腕として中小企業にもおられますが、2は難しい専門知識がいるのでなかなか自社で賄うことはできません。そんなとき、税理士も単なる「帳面屋」と呼ばれるような人では、対応できなくなっています。

 そんな中でS先生のように男気にあふれた税理士に巡り会われた会社の社長は幸せだったと思います。

 

 

 私は少し気になっていたのが先生は物凄いというほどのヘビースモーカーで、コーヒーもよく飲まれました。仕事柄ストレスもたまるでしょうから、病気もいくつか持たれていたようです。それで少し最近では早いと思われる年齢で逝かれたのでしょうね。

 

 先生、安らかにお眠りください。先生の様に男気にあふれた素晴らしい人生を送れるように私も努力したいと思います。ありがとうございました。

 

 

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