「国対国」の構図に
今日(29日)の産経新聞、「尖閣敗北『私はこうみる』」は櫻井よしこ氏です。タイトルは「『国対国』の構図に正せ」でした。抜粋して記します。
“尖閣諸島周辺の我が国領海侵犯事件は「市民」対「国家」の戦いで始まった。国家観なき菅直人民主党政権と、力を背景に領土拡大にひた走る19世紀型帝国主義国家の中国共産党政権との対立である。
・・。中国は船長の即時無条件釈放を要求し、同事件を徹頭徹尾、国家主権としての領土問題と位置づけた。
国家の最も根本的かつ最重要の領土領海問題を主権を守り抜く覚悟もなしに扱った日本の敗北の傷はあまりにも深い。無様な完敗が示すことは3点ある。
第1は、菅直人・仙谷由人両氏ら政府首脳の精神の卑怯さである。中国人船長の突然の釈放を司法の判断だと主張して責任転嫁した。
・・・。第2は、日本は恫喝に屈する国だという国際評価に繋がっていく。・・。国家観なき人々の集合体である菅政権が中国の不条理な要求に責任回避をしつつ屈したことを持って極まった。
・・。第3は、民主党に限ったことではないが、何事も米国に頼ろうとする属国根性である。
・・・。領土領海を守り国の安寧を保つ力は、まず自国が持つべきなのは当然だ。現行憲法の「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼し」「安全と生存を保持」するとの決意は壮大な虚構である。
尖閣を巡る闘いを「市民運動家対国家」の現状から「国対国」の構図に正していかなければならない。”
そういえば管直人氏は市民運動出身であり、仙谷由人氏は学生運動出身でした。彼等のレベルと、チベットの独立運動を制圧し数多の政争を勝ち抜いてきた胡錦濤では戦う前に勝負が決まっていると言われればそれまでですが。