拙速?
今日(27日)の産経新聞「尖閣敗北;私はこうみる」に、元インド海軍中将K・K・ナイヤール氏が「先読まぬ日本の対応疑問」と題して意見を述べています。抜粋して記します。
“日本は中国に譲歩して、中国漁船の船長を釈放したことで、中国に対して面目を失っただけでなく、世界に対しても面目を失った。
・・・。船長を逮捕した時点で日本政府は後に起こるであろう事態を想定できなかったのか。・・。それは中国が日本の主権が及ぶ海域の開発に乗り出してくるということだ。
船長を釈放すると言うことは判断はそれほど重要な意味を持つのだが、はたして日本政府はそこまで先を見通して判断したのだろうか。
・・・。中国はあちこちでガキ大将のように振る舞っている。私たちは、相手の言いなりになることが、安定ではなく不安定をもたらすことをすでに知っている。しかし、日本の譲歩は、中国のやり方を認めることになった。
・・・。中国は中国国民よりも軍事重視の姿勢を取り、経済的、軍事的な潜在性があれば、強硬な姿勢が正当化されると考えている。
・・・。日本の自衛隊は強力で、特に海上(の防衛力)では中国に劣っていない。だが、中国の核兵器に対しては、日本は(米国に依存し独自核を保有しておらず)丸裸同然の状態にある。その状態をどうするかは日本人自身が考えなければならないことだ。”
多くの日本国民の中には、政府の稚拙で拙速な対応による敗北感が充満しています。
折しも本日午前に、民主党;松原仁 以下11名の中堅・若手の国会議員有志により、尖閣諸島に自衛隊常駐の検討を政府に求める声明を発表しました。
さらに、同党の73名の有志により、中国漁船衝突事件で中国人船長を保釈したことに抗議する声明を発表したとあります。
有志の名を借りた見せかけの抗議声明か、憂国の思いを持って政府相手に戦う覚悟のある声明かはしばらく見せていただきたいと思っています。