慣れは怖い
まじめなタイトルでごめんなさい(別に謝ることもないのかもしれませんが)。最近、仕事をしていて「あっ、危ないな。」と思うようなことがありました。通常の仕事をしていると、うっかり間違いがあっても気づかずに通り過ぎてしまうことがあります。
日本は新型インフルエンザでも他の国に比較したら、かなり神経をとがらせた対応をしているそうで、これがニュースになっています。ゆえに私達食品業者は最近では涙ぐましいほど気を遣っておるつもりですが、それでも厳しい消費者に注意されることも残念ながらあります。
ところで、異常に気がつく人とそうでない人の違いはどこにあるのかな?と考えました。実際に「なんでこんなにわかるん?」と思うほど気がつく人と、「こんなもんわからんかったかな?気がつかんかったんかな?」と思うほど単純なミスに気がつかない人。どうして差ができるのかと思っておりました。
先日、松男さんの記事で、文章の単語の中で文字の順番を変えたりしたケンブリッジ大学の研究の文章が出ていました。
「単語の最初の字と最後の字が合っていれば、後は順番が違っていても読めてしまう。」というケンブリッジ大学の研究の文章です。
私は間違いに気がついたつもりでしたが、あとでもう1度読むと、「あっ、ここも違ってたんだ。」というところがありました。「慣れや思い込みの怖さ」を知らされました。
先日、女優の森光子さんが放浪記の舞台の2000回公演を果たし国民栄誉賞が贈られることになりました。これだけやると台本なしで練習できそうなもの、舞台で上がることなどないだろうと思われます。
しかし森さんは毎年セリフをスパッと忘れて頭の中をカラにされるそうです。そうすることにより、新鮮な気持ちで新たな放浪記の舞台を行うことができる。だから、今でも舞台では、いい意味で「上がられる」そうです。
私達の仕事も、悪い慣れに気を付け、いつも新鮮な気持ちで仕事ができるように仕事の仕方などを工夫したいものです。