ふとんとカビ

テーマ:眠るための道具・寝具のお話
カビというと蒸し暑い梅雨どきを想像しますが、ふとんにカビが生えやすいのは実はこの1~2月

NPO法人日本睡眠環境研究機構(昨年設立されました。現在監事をしています)の特別講演会が21日に大阪であり、参加してきました。今回のテーマはふとんの温湿度。

特にフローリングに布団を敷いて寝ている方に多いのが「朝、ふとんの裏がびっしょり」という状況。上げ下ろしをしていればいいのですが、敷きっぱなしだとカビが生えます。
その原因は、体からの汗ですが、そのメカニズムがはっきりしました。よくよく考えればなるほど、なんですが気がつきませんでした。同じ水分量でも、温度によって湿度は変わるということです。

つまり、布団に寝ると体の体温で布団が温まり、ちょっと湿っぽいなと思っていても温度が上がるにつれ、相対湿度は下がっていきます。一方、最初のノンレム睡眠時に大量の発汗がありますが、寝具の温度も上がっているので、相対湿度はそれほどあがりません。しかしながら、寝具の中の絶対水分量は当然上がっています。

問題は、この水分が湿度の少ない敷き布団の下のほうへ移動した場合に、冷えたフローリングによって結露するからなのです。となれば、結露防止には、フローリングからの断熱と、下へ行った水分の発散を効果的に行うことが必要であるとわかります。スノコやベッドにすると床からの距離ができるために、少し有利になります。また、アルミのような断熱シートなども効果的。と同時に、ふとん(マットレス)と床面との間にハニカムシートのような、通気性を確保することが必要です。

どうしても直接敷かなければならない場合は、フォームエースのような断熱性が高い素材を使ったふとんが効果的です。ただ、フォームエースは透湿性もほとんどないために、結露は激減しますが、その分どこかで湿気を逃がしてやらなければなりません。

同じ理由で、マットレスを直接床に敷くのも危険です。冬は床が冷えて、水蒸気が結露しやすい状況になるので、床暖がしていればOKですね。
また、朝ふとんを冷える押入れに片付けるよりは、部屋の中で少しでも湿気を出したほうがいいでしょう。

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曳山博物館前の眠りのプロショップSawadaのオーナー
睡眠指導士や睡眠環境コーディネーターの資格を持ち、日夜快眠実現のために、いろいろと寝具やベッドの研究を続けています。

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