暖かい布団とは その3

テーマ:眠るための道具・寝具のお話
前回までで、従来型の住環境と寝具の場合と、現在の主流の住環境と寝具では「暖かさ」の意味が違うことをご理解いただけたと思う。

それでは、実際にはどのような組合せを考えると良いのだろうか?
まず、掛は羽毛ふとんが最も良いだろう。唯一の難点は通気性だ。重さを気にしないのであれば、ニット生地を使ったビラベックのような羊毛100%の掛ふとんも悪くないだろうが、嵩が出にくいのが難点である。
さて、羽毛ふとんならなんでも一緒というわけではない。まず第一に十分な通気性を確保しなければならない。羽毛ふとんの側がビニールだったらどうなるか想像して欲しい。どんなに良い羽毛を入れようが同じで、蒸し風呂状態となる。羽毛ふとんの使い心地に生地が大きく影響するのは、柔らかさだけでなく、どちらかといえば通気性である。

その意味からはポリエステル100%やポリエステル混の生地は避けたい。ポリエステルは繊維の断面がきれいなので、羽毛が吹き出やすいために、通気度を犠牲にしているケースが多いからだ。
その意味からも、最も優れているのは綿の平織である。国内で流通している羽毛布団はサテン(朱子織)生地がほとんどだが、これだと通気度はせいぜい良くても1.8cc程度。平織だと通気度が3ccぐらいでも吹出しがしにくいのである。また、生地の厚みがあると、生地が湿気を含むので、できるだけ薄くて軽い生地が良い。

中の羽毛はアイダーダウンのように絡みの強い(ステッキーな)羽毛が理想的だ。絡みの強い羽毛は嵩が少なくても保温力が高いので、保温性と通気性を両立しやすいからである。そうでなければ、できるだけダウンボールの大きい=嵩高性のある羽毛を選びたい。嵩高性が良い羽毛は少ない量で嵩が出るので、通気性を考えると有効である。

整理すると、細番手の軽くて通気性の良い平織生地に、絡みの強い羽毛を使うことがベストだ。

毛布は好みがあるが、薄手のシルクやカシミヤなどの風合いの良い自然素材の毛布を中に着ることをおすすめしたい。シルクやカシミヤは肌に対しての官能評価値が高いので=気持ちが良いので、眠る環境としても良いのである。

(つづく)

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