400年の重み
曳山祭りが近づいて来ました。といっても一般の人にはまだ先のことと思われるかもしれませんが出番の町は、緊張が走っています。本日、中老による第1回の祭典会議が行われました。
私も年をとりましたので今回から中老という立場になりました。一応、45歳を超えたら中老なのですが、親子で中老という方もおられます。そうなってくるとお父さんの方は大老と呼ぶのがふさわしいかもしれません。
若衆が足りないということで昔は40歳の年齢が45歳に上げられました。そうなると、大老と若衆の間の中老は自然と少なくなります。これも中老にとっては大変な事であります。
さて、今日は最初と言うことで、会議のあと懇親の場がございました。その中締めの挨拶を2年前に総當番委員長をされたTさんが現在開催中の盆梅展をとりあげて話されました。
盆梅展に展示されているものの中には樹齢300年や400年というものが少なくありません。これは400年といわれて「ああすごいな、ふ~ん。」これぐらいしか感じませんでした。しかし、「これではいけない、400年の重みを今自分自身感じてください。」とTさんはおっしゃいました。
よく神社にもある神木、樹齢何百年というものがよくあります。これもすごいのですが、盆梅は必ず守り続けてきた人がいます。400年、人間がそれだけ生きられるわけはありませんので、当然何人もの人々の手がかかっております。そして、その時代時代の人の思いがこもっています。
曳山も同じであります。豊臣秀吉の男児誕生から祭りが始まり、江戸時代に現在の山がほぼ完成。色々な形の曳山祭りが行われて来ました。100年前、200年前の顔も知らない人々との時間と空間の共有。命の伝承であります。このような貴重な経験をさせていただけることの喜びと責任を肝に銘じて平成21年度の大手町壽山の素晴らしい祭りが無事に行われますように精進して行きたいと思います。