羽毛ふとんのリフォーム新企画
テーマ:羽毛ふとんのお話
2009/02/18 20:25
【トピック(エコプロ-みんなのエコプロジェクト-)】会社のエコプロ
昨日・今日と大阪へ出張にいってきました。
春から展開する羽毛ふとんのリフォーム企画のためのネタ探しです。リフォームに使う羽毛ふとん側の値打ちモノがないか、生地メーカーを数社回ってきました。同時に、新情報の収集も兼ねています。
私の店ではできるだけ問屋を使わずに、生地メーカーと加工メーカーを直に結んでコストダウンを図るようにしています。生地は110mロールなのでロットリスクもありますが、生地メーカーと直接話しをすることで、生産現場を知ることができ、問屋を通しては得られない情報も多いのです。
アンチ中国製の嵐が吹き荒れました。私の店でも中国製の割合は10%を切るところまで、国産もしくはヨーロッパ産に切り替えています。全ての中国製が悪いわけではないのですが、寝具はかなり甘いのでできるだけ避けたいところです。
ところが、羽毛の側となると完全に中国製を抜きにしてしまうと組み立てが非常に限られてきます。私の店では羽毛ふとんの定番の製品では、生地も縫製も日本製にしています(もちろん羽毛の洗浄も仕上げも日本製という純日本製です)
ところが、コストが厳しいリフォーム用の生地はある程度頼らざるを得ません。特に立体縫製や2重立体縫製は日本の加工コストもずいぶんと安くなりましたが、まだまだ中国が安いのです。メーカーの中には日本でプリント仕上げしたものを中国へ持ち込み縫製加工して再輸入しているケースもあります。
中国もコストアップが続いてきましたが、ここに来ての円高+不況で価格は前年より少し安くなる見込みです。
ただ、本心は純日本製にしたいので、何柄かピックアップしてきました。
昨今の羽毛状況
テーマ:羽毛ふとんのお話
2009/01/27 01:48
フランクフルトのハイムテキスタイルで羽毛の買い付けを行ってきたことは、すでにご報告済みですが、それを含めて現状の状況を報告。
まず、最高級品のアイスランド産アイダーダック。数年前に高騰。もともと高い(例:西川で120万円ぐらい)のだが、相場が倍近く上がって180万円を超える価格まで上がっていたのだが、金融危機で一番とばっちりをうけたアイスランド・クローネが暴落、しかも世界的不況で需要減退とあって、価格は従来と同じレベルまでもどりつつあるが、まだ先行きが不透明。もともと、日本では偽アイダーが10倍ぐらい出回っているので、本物を見抜くのはなかなか難しいだけに、原料の確かな先を確保することが重要だ。現状で私の店で68万~98万円というところである。
程度の良い上級のグースダウンは品薄で値上がり。鳥インフルエンザ、グース肉の需要減退、ハンドプラッキング賃の高騰などさまざまな要素が絡み合っている。基本的には良い原料の供給地=個人経営の農場が少なくなっていてきているので、良い原料は取り合いで価格も上がっている。ポーランド・ハンガリーはEC加盟で人件費が上がっているのも要因の一つで、十分な世話ができない状態とも聞いている。
中級のグースは高騰。中国産でも、ちゃんとした嵩高15~16㎝あたりの平均的なグースダウンは数年前からみると150~180%ぐらい価格がアップしている。製品価格でいうと3~5万クラスの羽毛の品質確保がなかなかやっかいな状況である。グースとダックの差が著しく開いてしまっている。ヨーロピアンダックと中国産グースでも中国産グースのほうが倍ぐらい高いので、
低級ランクとなる嵩高12~14㎝ぐらいのダックは数年前まで品薄で値上がりしていたのだが、一転暴落。これは昨年大きな加工メーカーが倒産したが、その多くの在庫の大半がこのクラスの羽毛だといわれており、これが引き金になって市場では叩き売り状態になっているようだ。羽毛ふとん全体の販売枚数は昨年大きく減少しているために、数の動くこのランクの品あまりがかなり生じている。相場が崩れているだけに、例によって品質以前の状態になってしまっているといえるだろう。
結論
品質の良いグース(鵞鳥)は価格アップ↑ 安いダック(家鴨)は価格ダウン↓
という状況で、その差が次第に広がっている。注意しなければならないのはグースが上がりすぎてしまっているので、過去の経験から言うと、グースと表示されたまがい物が出回りやすいということだ。
羽毛の品質のチェックを十分にする必要がある。
注:グースはダックより体長が大きいために、同じ条件で飼育するとグースのほうが嵩のある羽毛が採れる。そのため、高級品はほとんどがグースで、15週間以上育てて手摘みされる。25週ほど育てた3回目の手摘みダウンが最も良い品質が採れる。
まず、最高級品のアイスランド産アイダーダック。数年前に高騰。もともと高い(例:西川で120万円ぐらい)のだが、相場が倍近く上がって180万円を超える価格まで上がっていたのだが、金融危機で一番とばっちりをうけたアイスランド・クローネが暴落、しかも世界的不況で需要減退とあって、価格は従来と同じレベルまでもどりつつあるが、まだ先行きが不透明。もともと、日本では偽アイダーが10倍ぐらい出回っているので、本物を見抜くのはなかなか難しいだけに、原料の確かな先を確保することが重要だ。現状で私の店で68万~98万円というところである。
程度の良い上級のグースダウンは品薄で値上がり。鳥インフルエンザ、グース肉の需要減退、ハンドプラッキング賃の高騰などさまざまな要素が絡み合っている。基本的には良い原料の供給地=個人経営の農場が少なくなっていてきているので、良い原料は取り合いで価格も上がっている。ポーランド・ハンガリーはEC加盟で人件費が上がっているのも要因の一つで、十分な世話ができない状態とも聞いている。
中級のグースは高騰。中国産でも、ちゃんとした嵩高15~16㎝あたりの平均的なグースダウンは数年前からみると150~180%ぐらい価格がアップしている。製品価格でいうと3~5万クラスの羽毛の品質確保がなかなかやっかいな状況である。グースとダックの差が著しく開いてしまっている。ヨーロピアンダックと中国産グースでも中国産グースのほうが倍ぐらい高いので、
低級ランクとなる嵩高12~14㎝ぐらいのダックは数年前まで品薄で値上がりしていたのだが、一転暴落。これは昨年大きな加工メーカーが倒産したが、その多くの在庫の大半がこのクラスの羽毛だといわれており、これが引き金になって市場では叩き売り状態になっているようだ。羽毛ふとん全体の販売枚数は昨年大きく減少しているために、数の動くこのランクの品あまりがかなり生じている。相場が崩れているだけに、例によって品質以前の状態になってしまっているといえるだろう。
結論
品質の良いグース(鵞鳥)は価格アップ↑ 安いダック(家鴨)は価格ダウン↓
という状況で、その差が次第に広がっている。注意しなければならないのはグースが上がりすぎてしまっているので、過去の経験から言うと、グースと表示されたまがい物が出回りやすいということだ。
羽毛の品質のチェックを十分にする必要がある。
注:グースはダックより体長が大きいために、同じ条件で飼育するとグースのほうが嵩のある羽毛が採れる。そのため、高級品はほとんどがグースで、15週間以上育てて手摘みされる。25週ほど育てた3回目の手摘みダウンが最も良い品質が採れる。