申す
今日(12日)の産経新聞は、月に一度掲載される「櫻井よしこ 菅首相に申す」(検索してください)が出ていました。同じく月に一度掲載される石原慎太郎氏のエッセイ『日本よ』と共に楽しみにしている一つです。
今日は「浜岡停止要請の根拠」と題して記されていました。その中の最後の部分を以下に記します。
“首相発言の驚きは、個々の原発の安全性を無責任に論ずることにとどまらない。10日の会見で首相はいきなりエネルギー政策の大転換を宣言した。原子力と化石燃料に支えられる二本柱体制から、太陽光など再生可能な自然エネルギーを基礎エネルギーに加え、省エネ社会をつくるという四本柱体制にすると語った。
昨年民主党政権が決定したエネルギー基本計画ー2030年までに原発を14基以上増やし、CO2を出さない原子力などが総電気に占める割合を70%にするーという決定を白紙に戻すと宣言したのだ。
エネルギー戦略は、国防と外交に匹敵する重要事項だ。決定には国益を踏まえた充分な議論が必要だ。しかし、首相の宣言の背後にはそうした党内議論の裏打ちはない。国家戦略も見えてこない。
・・。首相は少数の側近とはかって浜岡原発停止要請への世論の反応などを密かに探っていたとの見方も報じられている。
国家のエネルギー政策よりも支持率挽回や政権の求心力回復を優先して思案していたと言われても弁明できないだろう。
政治主導の名の下に、結論だけが急に降ってくるのが菅政権だ。国益や国家戦略を欠いた首相の思考と、民主主義のプロセスを飛び越えた首相の手法こそ、日本国が背負い込んだ最大の負の要素である。”
先だって、玄葉国家戦略相(民主党政調会長)は菅首相の浜岡原発全面停止について「私や党政調に事前に相談はなかった。遺憾だ」と語っています。
昨日(11日)は、大震災への菅首相の対応を批判している西岡参院議長が超党派による東日本大震災の復興財源に充てる増税に反対する議員連盟「増税に寄らない復興財源を求める会」を発足しました。
党内の重鎮から批判され、野党及び国民からは総スカンを食っている今やパフォーマンスだけの菅首相は日本をどの様に導こうとしているのでしょう?彼の中には武士道のかけらもないのでしょうか?左翼が政権を取ったときの怖さを感じる昨今です。