大関貴ノ花
大相撲。何か盛り上がりませんね。1年最初の初場所はけっこういい勝負があって盛り上がるのですが、やはり優勝争いが今一つの感じがするからでしょうか。
今日珍しく駅前の平和堂長浜店(俗に言う駅平)に行きまして、4階の本屋に行きますと元横綱貴乃花の本がありました。現在の貴乃花親方とその家族の話など本当に平成の大横綱として非常に面白い本でした。
理想の家族と言われた元大関貴ノ花とその息子2人横綱3代目若乃花、横綱貴乃花。彼らが親元を離れ弟子入りするときの親子の葛藤など、美しく涙が出そうでした。また、貴ノ花夫妻が離婚して、その後平成17年に二子山親方(貴ノ花)が亡くなるときのことなど立ち読みで読んでしまいました(字が大きく、文章も簡単なのですぐに読めました)。
先日亡くなった元横綱の大鵬。大鵬の最後の1番は貴ノ花との1番でした。千代の富士に引導を渡したのは二男の貴花田(後の横綱貴乃花)。親子2代で大横綱に引退のきっかけを作ったことになります。
私が小学校から中学高校の頃は大関・貴ノ花がスターでした。小さな体で真正面から北の湖や高見山のような大きな力士にぶつかり、土俵際の驚異的な粘りでファンを沸かせた力士でした。
学生相撲出身者で初の横綱になった輪島。彼と同時に大関に昇進し、貴輪時代の幕開けと言われましたが、貴ノ花が内臓を悪くし、大関として9勝6敗でクンロク大関と言われた時代が続き、北の湖が横綱に上がり、横綱になることは困難になりました。
八百長と言われた貴ノ花の初優勝ですが、昭和50年の春場所、本割で北の湖に負け13勝2敗同士の優勝決定戦で北の湖を破り初優勝。その時の優勝旗は春日野理事長ではなく兄の二子山親方(初代・若乃花)が渡しました。その時の二子山親方の手と顔は震えていました。
私の好きな力士は小兵でも強かった大関・旭国、そして大関・貴ノ花でした。彼らのような力士はもう出ないかもしれませんし力士が大型化した今の時代で勝ち抜くのは難しいかもしれません。
日馬富士などは小さくても強いですが、何か貴ノ花のような美学がないんですね。美学を持った力士が出てくることを祈りたいものです。