格闘家の礼儀・品格
先ほどボクシングの世界バンタム級タイトルマッチが行なわれ、チャンピオンの長谷川穂積が4回KO勝ちで10回目の防衛に成功しました。日本人ではJフライ級(現在ライトフライ級)の具志賢用高の13回防衛に次ぐ記録です。また、ここ3試合は4ラウンドまでにKOして、まさしく敵なし。敵は11キロの減量だけのようです。
ボクサーは試合前日の計量にさえパスすればいいので、先日の亀田なんか次の日には5キロ以上元に戻るらしいですね。
さて、格闘技は多くの種目があります。日本の相撲や柔道は礼儀を重んじます。それに対しボクシングやK-1、プロレスなどはショー的な面もありますので戦う者同士の舌戦が試合前に行なわれることがよくあります。
また、相撲や柔道は親子や兄弟で対戦できますが、ボクシングのように叩きのめすとなるととても兄弟で対戦する事は難しいでしょうね。以前、13人の子沢山の江口兄弟が対戦、兄が弟を3RKOした時は、お互いに泣いていました。
格闘技は相手に傷をつけますので、それ相応の相手への尊敬の気持ちが大切だと思います。相撲のように宗教的な儀式の面が入ってきますと品格なども要求されますね。
今日の長谷川は勝利インタビューでも礼儀と品格がありまさしくチャンピオンにふさわしい言動と試合の美しさがあったと思います。
昔、柔道一直線で「相手を叩きのめすんだという強い心のどこかひとすみに一輪の花を持て。柔道は格闘技であり殺し合いやけんかとは違う。」と一条直也の担任の先生が試合に臨む直也にいうところがありました。
まさしく格闘家の精神を言っており、相手が強くても弱くても相手があって試合が出来る事を忘れてはいけない。相手を尊重する事の大切さ、これが日本古来の武道の美しさなのかもしれません。