子育ては動物に学べ

テーマ:教育
過日某書店で雑誌「WiLL」をペラペラと見ていました。見出し“幼児虐待も親殺しもない「子育ては動物から学べ!」”中川志郎(元上野動物園園長)P201が目に入り買ってきました。

「人間は特別であって、動物のようなヤツは『犬畜生』だという時代ではもはやなく、むしろ逆に動物から子育てを学ぶときが今まさに来ていると思います。動物に学ぶというのは、「生物としての原点に戻る」ということです。生物的であることが今、必要なのです。
知識を何年かけて勉強しようがたいした問題ではないんです。大もとである「生物的な学習」と「生態的な学習」が確固たるものでないと、いくら知識を身につけても意味がないといえます。

そこで「生物的学習」とは、例えばそつ啄同期で誕生した親子の鳥は無意識に“種”を悟り親子の絆が生まれる。絆が生まれると、子どもにとってこの親は絶対的安心になるのです。これを「原信頼」とも云います。

次に「生態的学習」とは、絶対的信頼の親から食べるものとそれを得る方法を学びます。また、危険なものや種の中で生きてゆく生き方総てを学びます。

人間と動物はこの二つは同じです。
人間にはここから先があるのです。それは「対外脳」です。これは自分の体に蓄積した知識・体験・経験というものを、意識的に人に伝えようという欲求があります。他の生物と唯一違うところはこのことです。これを伝えるのが学校であり、集積したのが図書館です。さらにはコンピューターや携帯電話です。これは体の外の脳みそといえます。いわゆる「体外脳」があらゆるところに人間社会にはあるわけです。

そこで、先の「生物的学習」と「生態的学習」は人間という建物の基礎工事の部分であり、これがしっかりしていないと「体外脳」をどれ程上積みしても少しの地震や台風でも壊れてしまう、というのが中川氏の話の内容です。

要は、人間としての生き方の基本を生後間もないときに身につけておかないと後からでは身に付かないと云うことだと思います。

私は常々、「生後36ヶ月が人間つくりのすべてである」といってきました。中川氏の話の内容も同じだと思います。

長浜で検討が始まった「親育」も、是非中川志郎先生に学んでもらいたいものと思っています。

興味と関心のある方は是非一度読んでみてください。

コメント

  1. 2008/09/17 10:03
    人間も生き物であるということを忘れてはいけませんネ。
    体のつくりが違うだけで、虫も鳥も獣も同じように命あるものですから、学ぶことも多いと思います。
  2. 君が代
    2008/09/17 11:20
    38億年前目に見えない単細胞の生命の誕生に始まり、進化の結果が今日の地上の生命です。
    親鸞は「一切の有情は、みなもって世々生々の父母兄弟なり」と言っています。
    現代人の多くは人間の根本を忘れているのだと思います。
  3. りゅうたろー
    2008/09/19 15:15
    同感です。

    進化の話がありましたので私の考えも投稿させて頂きます。

    宇宙は今から130億年前にものすごい高温、高圧の素粒子が大爆発をして生まれました。その後膨張をし続けて人類のような高度な生命体を生み出すまで進化発展しました。

    何故、宇宙は進化し続けるのか?それは私が思うにそこに宇宙の意志(神と呼ばれる?私は『偉大な何か』だと思います。)が働いているからでしょう。
    進化発展することが宇宙の意志なら、我々人間も生まれてから死ぬまで少しでも人様のお役に立てるように、素直な善き心になるように努め進化しなければならないと思います。  

    とは言ってもなかなか実践することが出来ません。もっと頑張らなければと思っています。
    私には3人の子供がいます。授かった子供ですので社会に役立つように、親共々育っていきたいと考えています。 

    それが宇宙の意志だと思っています。

  4. 君が代
    2008/09/19 21:07
    トップの科学者たちは共通して「宇宙の誕生(ビッグバン)を見ていた命がある」と云うようです。
    その命とは、神であり法身仏なのでしょう。
    その偉大なる命の中で私たち生きとし生ける者は総て生かされて生きているのです。
    このことを忘れ、ついつい自我(我執)で生きているのが私たちではないでしょうか。

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脇阪宏一
真宗大谷派
西蓮寺住職
38年の教職生活を基に、市議会議員2期務めさせていただきました。
現在住職の傍ら健全な青少年の育成を願って、"明るく・楽しく・元気よく"をモットーに、スポーツ少年団バレーボールチーム「長浜パンサーズ」の指導をスタッフと共にしています。
練習会場は長浜小学校体育館で週2回(土・日午前中)です。
現在長浜市内51名の男女児童が参加しています。
参加希望者は何時でも受け付けます。


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