立花隆氏その1
今日(28日)明日は、週間現代の巻頭大特集“20010年しっかりせよ、ニッポン”の立花隆氏の寄稿による「小沢一郎は国家主席になったのか」から抜粋して記します。
まず、鳩山内閣支持率低下について、
①最大の原因は大事なことを何も決められない優柔不断ぶりにある。鳩山は言葉の重みの大切さを知らない男だったが故に、オバマの信頼を完全に失ってしまったのだ。
②つぎは、即断の失敗である。則ち温暖化問題で世界のイニシアチブを取ろうとして打ち上げた鳩山イニシアチブの失敗だ。冬のCOP15ではイニシアチブどころか日本の主張は世界の多くの国々の多様な意見に埋没するだけで終わった。
このようにやることなすこと看板倒れの失敗ばかりで終わっているのは、官僚を使いこなしていないからである。
鳩山政権とは官僚を誹謗することに忙しくて官僚を使いこなせず、その結果国家を機能不全にしてしまった政権である。鳩山政権下の国家システムは、ほとんど機能不全状態にある。高級官僚には仕事らしい仕事が与えられず、彼らは暇をもてあましている状態なのだ。
官僚がずぼらになった証拠は、来年度概算要求が95兆円という日本史上はじまって以来というほど巨額なものに膨張してしまったという一事をもってしても分かるだろう。
これは例年概算要求額に前年度比でシーリング(上限天井)をかけていたのに、鳩山政権はそれを外してしまったからなのである。水ぶくれのままの概算要求が、テレビ向けにショーとして構成された「事業仕分け」に付されることになった。結果は、9兆円削ると言いながら7000億円程度だった。
次回はメディア状況と小沢氏について記します。