分析
お酒の仕込が始まりますと、分析のお仕事が私を待っています。
朝一番にろ液をを取って
まずはろ液をお湯につけて15度に温めます。
最近は暖かい日が続いているので、温めすぎるとすぐに15度を超えてしまいます。
そして、酒母と仕込みの留添後3日くらいから浮ひょうを浮かべ、その目盛りを読んで、ボーメ度を計ります。
エキス分が多くなればボーメの値は大きくなります。
発酵中の清酒醪のボーメ度は、仕込み後3日目頃で7~8。
10日目頃で4~5。
20日前後で0程度と変化していきます。
蒸米が醪中で溶解してエキス分(糖分)がふえるとボーメの値は大きくなり、その後糖分がアルコールに変わることによりボーメが減少していきます。
今のところ毎日ボーメ度を計っています。
しかし最近、この目盛り見にくいんですよね~。
昔は私が一番目がいいからとこのお仕事が私の仕事になったのですが。。。
虫眼鏡が手放せない今日この頃です。
次に酸度を測ります。
清酒中には乳酸、コハク酸、リンゴ酸などの酸が含まれていて、酸度はこれら全体の含量を表すものです。
その多少は味の濃淡や甘辛に影響を与え、製品の品質管理上重要な分析の一つです。
ホールピペットでまず10mlの試料をとります。
これに混合指示薬という液体を3滴ほどスポイドでいれます。
こんな風にピンク色になります。
そこにアルカリ液(水酸化ナトリウム溶液)を数滴づつおとしていきます。
撹拌しながら色の変化を見ていきます。
そしてピンク色から淡い緑色になった時の目盛りを読んでいきます。
写真ではわかりにくいですが、淡い緑色になったところです。
アルカリ液で中和して、中和するまで加えたアルカリ液の量を酸度といいます。
試料中に含まれる酸の量が多ければ、中和に要するアルカリの量も多くなるので酸度が高いものほど酸の含量が多いことになります。
今は酒母と普通酒の醪の酸をはかっているところです。
午後一番の太陽光の自然の光の中で色の変化を見るようにしています。