仕込み
酒母を入れたタンクに仕込み水と麹米を入れて酒の本仕込みが始まります。
大きなタンクに蒸した米を入れていくわけですが、初添、仲添、留添と3段回に分けて仕込んでいきます。
仕込み水も麹も蒸米の量もだんだん増やしていきます。
まずは初添えです。
蒸米を放冷機で冷やします。
昔は簡易放冷機で5.6人がかりで下からの送風だけで米を冷やす作業をしていました。
この頃は私も一緒に2時間ほどかかってする大変重労働な仕事でした。
今はずいぶん楽になりましたが、なかなか機械では思った温度に冷えてくれず毎回悪戦苦闘です。
こうして冷やした蒸米をエアシューターでタンクに送っていきます。
仕込みタンクの中に蒸し米が送り込まれていきます。
ちょっと映像が暗くて見にくいですが、エアシューターで送られた蒸米がタンクの中に入っている映像です。
これが「初添」といいます。
次の日は「踊り」といって一日仕込みを休み、酵母の増殖をはかります。
階段の「踊り場」と同じような感じですね。中休み。
この「踊り」中の酵母の増殖の善しあしは留添後の発酵経過に大きく影響するので、この「踊り」は醪の管理上重要な時期にあたります。
その次に日に初添の物料に水と麹を加え、水麹をつくり、さらに初添より多くの蒸米を入れて(掛米)櫂入れをします。これを仲添といいます。
その次に日に仲添の物料に水と麹を入れ水麹を入れて、さらに多くの蒸米(留の掛米)を入れて櫂入れをします。
留添の麹や蒸米が一番多いので、時間も一番かかる仕事です。
この作業が何本かのタンクに分けて平行して行われてお酒を仕込んでいきます。
翌日から温度管理をしながら、お酒の分析を行っていきます。
お酒の仕込みには土曜日も日曜日もないので、これから温度管理と毎日分析の始まりです。