分析
この時期になるとお酒の分析のお仕事が私のもとにやってきます。
同時進行で普通酒や酒母などの分析を行っていきます。
まずはろ液をとって
15度に温めたろ液にボーメ計(ボーメ度浮ひょう)を浮かべてどれくらい甘味成分が出ているか調べます。
酒母や醪(もろみ)中のエキス分が多くなればボーメの値は大きくなります。
毎日分析していくと、醪が正常に発酵しているかがわかります。
蒸米が醪中で溶解してエキス分(糖分)が増えるとボーメの値は大きくなり
その後糖分がアルコールに変わることによりボーメが減少していきます。
ボーメをを計った後は酸度を調べます。
試料10mlの酸をアルカリ液(1/10規定水酸化ナトリウム溶液)で中和し中和するまで加えたアルカリ液の量を酸度といいます。
この中和点ををみるためには、この混合指示薬を使います。
10mlのホールピペットで試料をとって混合指示薬を2~3滴。
このようなピンク色。
撹拌しながら、1/10規定水酸化ナトリウム溶液一滴づつ落としていきます。
このように混合指示薬の色が淡緑色に変わった点で目盛りを読み、加えられた1/10規定水酸化ナトリウム溶液の液量を求め、これを酸度とします。
文章にすると難しいのですが、要はピンク色が淡緑色に変わったところの目盛りを見るわけです。
この分析を始めた頃は私が一番目がいいからとおだてられて私の仕事になったのですが、最近は目盛りを見るのも一苦労。
虫眼鏡が離せません。(誰も取らないのに桑酒のシールが貼ってある)
で、酵母のいっぱい入っている残った試料は・・・
毎年のようにこの柚子の木の根元にたら~りと。
柚子が酔っ払って赤くなったりして。