あとしまつ
私達パン屋に限らず、仕事の出来る人は整理が上手です。何年か前、「愛の貧乏脱出大作戦」と言う、商売が思わしくない人(依頼者)を達人と呼ばれる人に何日か弟子入りさせて修業させ、一人前になって行く番組がありました。
番組の中では依頼者は苦しい修業の中、涙を流しながら成長していきますが、必ず達人叱られたり注意される場面がありました。それは
1、言われた通りにやらない。
達人が見本を見せて、依頼者が「はい。」と返事はしても全然違うことをやっている。
2、片手で仕事をするなどの横着な姿勢がある。
仕事は基本的に両手でするものです。当社には以前事故で左腕を無くした人(本当に宝物のような人です)がいましたが、必ず左の義手を添えて仕事をしていました。
3、片付けない。後始末ができない。
4、道具を大切にしない。
1は素直さがなくなっているということで特にうるさく叱っていました。
3,4は私もえらそうに言えないんですが、こんな人は論外です。仕事ができるできないを一目で見分けるのはこの2つでわかります。
今日実は、残念なことがありました。ある行事で昨年ある方にお願いして場所をお借りしました。それで本年は私がお願いに行きましたら、「昨年、お貸ししたらそのまま借りっぱなしで、いい加減なことをされたので今年はお貸しできません。」と非常にお怒りで断られました。私のことではなくても当然お詫びしてお別れしてから前任者に問いただしました。話しの内容からいい加減な対応であったことは間違いありませんでした。彼も悪いですが私も力不足でフォローできなかったのが残念です。
仕事にしても事業にしても、とりかかる事はエネルギーが要り、やっているときはいいのですが、無事終わるとほっとしてしまいます。「発つ鳥跡を濁さず」といいますが、出来る人は後始末が上手で、しっかりできています。肝に銘じたいものです。