平成の岩窟王?
昨日、栃木県の足利市で1990年に当時4歳の保育園児が殺された事件の犯人に仕立て上げられ無期懲役の刑が確定していた菅家さんが、DNA再鑑定で無実ということで検察も国民の目を恐れて再審前に釈放しました。
一度は自白したということですが、あれだけ拷問を受けたら催眠状態になってうっかり「私がしました。」と言ってしまうでしょうね。
無罪を訴えたと言えば先日の和歌山の事件で、あの林真寿美被告は一審で何も言わず、裁判を狂わせたのと以前の保険金詐欺などを考えればあきらかに有罪。今回の事件とは全然違います。
私の高校時代に習ったものですが、映画「死刑台のメロディ」のモデルになったアメリカのサッコーとバンゼッティの事件。無実の罪で死刑になってしまったものです。
日本では「吉田岩窟王事件」なんと大正時代の1913年に吉田石松さんが殺人の罪で逮捕。実は、自分の罪を軽くするために嘘を言った二人のために無実の罪で殺人犯になり、戦後の昭和38年(1963年)2月28日に再審で無罪が晴れるという、実に50年の人生をフイにされると言う事件がありました。
国は吉田氏に不当身柄拘束期間にあたる21年7ヶ月と7日(7889日)に対して1日400円、3155600円を支払ったと言われます。当時としてはすごい金額でしょうが、50年間の失われた人生はどうなるのでしょうか?
ちなみに吉田氏は同年12月1日に永眠しました。
菅家さんはそこまで行かなくても今の私より若い年齢から62歳までの大切な人生を奪われたのですからなんとも言葉がありません。特に再鑑定を要求された時に判決がひっくり返るのが怖いから逃げた裁判所は許せません。警察など関係各位は謝って欲しいものです。国民の目に顔と名前をさらして上げればよいと思います。
それにしてもお上というものは自分のミスを認めたがりません。先生と言われる人はどうしようもないのでしょうか?困ったものです。