切り返し
テーマ:ブログ
2013/11/13 09:30
朝5時
前日に麹菌をまぶした蒸米は蒸しどうしがくっついて固まって、堆積した蒸米層の内部と表層部とで温度や乾き具合が違っています。
そこで温度と水分を均一にするために、また酸素を供給するために堆積してある蒸米層を崩して、かたまりをほぐしていきます。
この作業を切り返しといいます。
木で出来たブンジと呼ばれるもので端から崩していって、後は手で細かく崩していきます。
この作業、蒸米が多くなるとけっこうな重労働で温度の高い麹室では汗が滴り落ちます。
汗をタオルで拭いながらまず朝一番のお仕事です。
くずした米の中には麹菌が入り込み、前日のお米とは見た目も触った感じもかわっています。
それをまた箱に入れてそのままにしておくと、麹菌が増殖するときに発生する熱のために、蒸米の温度が高くなりすぎて、麹菌の増殖が留まってしまうので、堆積してある蒸米をもみほぐして一定量を麹箱に入れて温度の調節をしやすくします。
この作業を「盛り」といいます。
その後、「仲仕事」 「仕舞仕事」といって蒸米の温度を手入れをして下げ、またしばらくして温度が上がってくると手入れをして下げるという仕事を繰り返し、また一晩麹室で蒸米は徐々に麹へと変化していきます。
次の朝は麹の出来上がりです。