朝5時

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朝5時は空にお月様が出てて、オリオン座も輝いてて、北斗七星も見えました。

 

 

 

素肌に白衣一枚で麹室に向かいます。

 

 

まだその上に上着を着なくても耐えられる寒さ。

 

 

 

すぐ暖かい所へ行けますからね。

でも一旦外を通っていかなければなりません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゆうべ暖かい布をかけておいた蒸米に麹菌が入り込んで少しくっついて固まっています。

堆積した蒸米層の内部と表層部とで温度や乾き具合が違ってくるので、蒸米の温度と水分を均一にするため、また酸素を供給するために、この固まりをくずして、ほぐしてます。

 

これを切り返しといいます。

 

これけっこうな力仕事。

 

まだ蒸米が少ないので汗がにじむ程度ですが多くなるとタオルが離せません。

 

 

 

 

 

 

 

 

ひと粒ひと粒バラバラにくずした蒸米をもう一度堆積して布を掛けます。

 

 

このあと7~9時間ほど経って品温を計りながら36度くらいになっていたら一度手でよく混ぜ合わせて温度を1度~1.5度ほど下げます。

これを手入れといいます。

そしてもう少し蒸米を広げて6~7cmの厚さにします。

 

これを仲仕事といいます。

 

 

仲仕事6~7時間経つと品温が38度~39度まで上がります。

そこで、再び手入れをして温度を1~2度下げます。

手入れ後は蒸米をさらにうすくひろげ、3本程度の溝を縦につくって全体の表面積を大きくして、水分の蒸発を促進して品温が上がりすぎないようにします。

 

これを仕舞い仕事といいます。

このへんになると蒸し米に麹菌が入り込んで白っぽい色になってきます。

 

 

こうしてもう一晩この室で過ごして次の朝5時に晴れて麹の完成です。

 

 

このように蒸した米が麹菌によって麹になっていく様子を見ていると麹も生き物なんだな~と感じます。

 

 

神秘的なり、麹づくり。

 

 

 

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ゆうこりん

滋賀県の木之本で酒造業をいとなんでおります山路酒造の女将です。
私も、杜氏と一緒に酒造りに励んでおります。

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