湖の琴

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木之本を北に10分ほど行くと余呉湖がある。
この湖も冬場はワカサギ釣りのお客様で賑わう美しい湖だ。
余呉湖も昔から色々な伝説があって、羽衣伝説もその一つだ。

水上 勉氏の「湖の琴」はこの余呉湖を舞台とした少し悲しい小説だ。
私も知ってはいたもののなかなか読む機会がなく、読みたいなぁと
思って何年が過ぎた。思い切って木之本の図書館で借りて読んでみると
なんと、小説の中にお客さまをおもてなしするシーンに山路酒やの桑酒を
へべれけに飲んで・・・という一文が書いてあった。あんな甘い桑酒をへべれけに
なるまで飲む?とちと疑問ではあったが、なんだかすごく親近感が沸き
一気に読んでしまった。

昔から木之本は桑畑が広がり養蚕の盛んな地域で、この小説も絹糸の
糸取りの舞台として西山や大音のことが詳しく書かれていた。

その酒盛りの場所が、想古亭源内であったりと、きっとこのあたりを
小説を書くにあたって水上 勉先生はぶらりぶらりと歩かれたに
違いない。

興味のある方は、一度読んでみてくださいませ。

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ゆうこりん

滋賀県の木之本で酒造業をいとなんでおります山路酒造の女将です。
私も、杜氏と一緒に酒造りに励んでおります。

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